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本作は、高い評価を受けている割に、失礼だが知名度が少ない、PSVRで視聴できる旅行体感ソフトを紹介しようと思う。
NORTHERN LIGHTS -極北の夜空に輝く光の物語-とは、美しいオーロラや星々を隅々まで、自室で鑑賞できるPSVR専用ソフト。価格は税込864円。
アラスカの大自然、美しいオーロラ、星空といった絶景を自室にて楽しむことができる。
周囲360度、天頂から足元まで垂直260度の視野角で、最長7時間半タイムラプス撮影された画像・動画を使用している。
動画を鑑賞するムービーモードと、15Kの最高画質で楽しめるスライドショーモードという、2つのモードを実装しているのが特徴。
スライドショーモードでは、撮影された全天球写真が高解像度(15K×7.5Kピクセル)のまま収録されており、ズームも可能。
両モード共に、ピアニスト中村由利子氏が書き下ろした5曲のオリジナル楽曲を、6.2chサラウンドで聞く事が出来る。
全天球カメラで撮影された画質はとてつもなく美しい。勿論、美しい景色を彩る楽曲も申し分ない。超高画質のプラネタリウムが自宅で、1000円以内で楽しめるのは大きい。
だが、PSVRのメインユーザーはあくまで「ゲーム」を求めているユーザーも多いと思われる。
ズームや早送り、早戻しの機能はあるが、ユーザーは視点のみしか移動はできない。その点「Everest VR」などは、ミニゲームレベルではあるがルームスケールでのVR要素があり、ハンゴウやお茶を持ち上げたりとエベレストにいる没入感を演出している。今後はそういった、インタラクティブ性がVR動画コンテンツにも要求されていくと予想される。
オーロラを観たことはあるだろうか?筆者はない。おそらくゲームや映画、テレビ以外で観れることは、今後も一生ないだろう。
タイトルの「ノーザンライツ」とは「北極光」とも訳され、アラスカ等、北極圏で見られるオーロラの事をいう。
生きていて、これほどまでの大規模なオーロラを観ることは経済面、健康面、そして何よりも地理的な条件や運もあって極めて困難だ。
本作は極めて美しいオーロラを、おそらく何年かに一度という規模のものを、1000円以下で楽しめる。
なにより、VRにて360度動画、そして超高画質の静止画という、最大級の迫力で鑑賞することができる。そのレアリティ煽れる経験は、非常にリーズナブル、お得だと言えよう。
まあ、2017年3月現在、PSVRの入手、が非常に困難ではあるのだが…。
配信日 | 2016年10月13日 |
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販売価格 | 864円 (税込) |
ジャンル | VR映像 |
フォーマット | PS4® |
販売形態 | ダウンロード |
CEROレーティング (対象年齢) | A |
プレイヤー | 1人 |
PlayStation®VR | 専用 |
NORTHERN LIGHTS -極北の夜空に輝く光の物語- PlayStation Store
「日本驚嘆百景 白亜の要塞〜姫路城〜」は、白鷺城とも呼ばれ、難攻不落の名城として名高い姫路城をナレーション込みで観光できる体感トラベルソフト。価格は税込500円。
第一弾となる本作では、あの軍師・黒田官兵衛や羽柴秀吉が改修に携わった鉄壁の要塞の仕組みを学ぶことができる。
姫路城の外観から内部、天守閣から望む景色までを自宅にて観光できるのが最大の特徴。本作の魅力は、なんといっても山崎岳彦による解説ナレーションによるものが大きいだろう。
艶のあるナレーションで360度動画の「ここを見て頂きたい」と指示してくれるため、ユーザーは自然に360度見渡せるVR技術をきちんと堪能できる。
そして、世界文化遺産でありながら、難攻不落と恐れられた、姫路城の防衛システムをこれでもかと語ってくれる。
動画は姫路城に攻め込む兵士の視点を模して構成されており、姫路城の堅牢さ、恐るべきトラップの数々を体感できる。
動画の移動は極めてスムーズであり、VR酔いをすぐ起こしてしまう筆者もまったく問題なく視聴できたため、年配のユーザーも問題なく楽しめるであろうと感じた。
わざわざ兵庫県まで向かわずとも、名城、姫路城を、自室で、しかもVRという平面では味わえない臨場感で体験できる点は大きい。
ナレーションの美声もあって、実際に行かなければわからないだろう、という物足りなさを覚えることは何もなかった。この観光気分を手軽に、500円に味わえるのは事件だと感じた。
だが、本作もまた、ゲーム要素はまったくない。そして、一時停止とタイトルに戻るしか操作ができず、早送りや早戻しなども対応していないのは不便だった。
そういう意味で、繰り返しの鑑賞には向いていないかもしれない。
だが、城にまったく興味のなかった自分にも、まったく退屈させない、引き込ませる内容であったことは強調しておきたい。
ひとえにそれは、城の美しさや堅牢な仕組みだけではなく、やはりVRという臨場感ある映像表現がなせるわざだと思うのだ。
日本驚嘆百景 白亜の要塞~姫路城~ PlayStation Store
配信日 | 2016年10月13日 |
---|---|
販売価格 | 500円 (税込) |
ジャンル | VR体感トラベル |
フォーマット | PS4® |
販売形態 | ダウンロード |
CEROレーティング (対象年齢) | A |
プレイヤー | 1人 |
2016年の名作、「シン・ゴジラ」。本作は、実際の映画用に製作された3DCGデータを使用し、史上最大となる全長118.5mのフルCGゴジラが目の前に迫る。
2017年10月13日まで期間限定で無料配信されている。
「旅するVR」と銘打ち、VR観光できるサービスはPSVR以外にもますます増えている。今回紹介した、1000円を切る価格は、もちろん旅行よりも遥かに敷居が低く手軽に楽しめる。
「日本驚嘆百景」の第二弾はまだリリースされていないが、VR観光は、たとえゲーム性が希薄であろうとも、斬新かつ意義のあるものだと強く感じる。評価が高いのも頷ける。今後も続いて欲しいコンテンツだ。
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