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同メディアによれば、2017年2月20日、サムスンが運営するYouTube公式チャンネル「Samsung Newsroom」に同社が開発中のARグラス「Monitorless」のコンセプト動画をアップした。
同グラスはその名称が示唆している通り、スマホやPCのディスプレイと連携して機能する「外付けARディスプレイ」とでも言えるものだ。つまり、同グラスをかけると、レンズを通してスマホやPCのディスプレイがリアルな世界にオーバーレイ表示されるように見えるのだ。コンセプト動画を見れば、同グラスの動作がよく分かる。
まず注意すべきは、あくまで既存のディスプレイをAR表示しているだけなのであって、Hololensのように立体的に見えるホログラフィック・オブジェクトを処理できるわけではないことだ。
もうひとつ注目すべ機能は、「AR・VRスライダー」である。コンセプト動画の50秒あたりから現れる同スライダーを使うと、ARディスプレイの透過率をユーザーが調節できるのだ。ユーザーがディスプレイに没入したい時はスライダーをVRのほうに動かしてリアルな世界を遮断し、反対にリアルな世界を見ながらディスプレイを表示したい時にはスライダーをAR方向に動かせばよい。
サムスンが同グラスのコンセプト動画をこのタイミングで公開したのは、来週の2017年2月27日から3月2日までスペイン・バルセロナで開催される世界最大のモバイル機器の見本市Mobile World Congressでの発表を見据えてのことであろう。
現時点では、同グラスのリリース日と価格は発表されていない。だが、コンセプト動画から得られる情報からある程度は推測できる。
スタンドアローンなデバイスではないため技術的難易度はそれほど高いとは思われないので、リリース時期は2017年内と考えて間違いないだろう。価格についても、Galaxyと連携するGear VR($99:約¥11,000)より著しく高いとは考えがたい。逆に言えば、専用アプリが開発されるかどうかもわからない同グラスにGear VRを大きく超える値段設定をしたら、ユーザーが購入を敬遠するのではないだろうか。
とは言え、今回のコンセプト動画公開がもたらす最も大きな意義は、サムスンがAR市場に参入することを明確に表明したことだ。本メディアが以前の記事で報じたARデバイスを開発中という同社幹部の発言は、本当だったのだ。
サムスンがAR市場に参入したことで、同市場に関する新たな注目点も生まれる。その注目点は、同社が今後さらにハイエンドなARデバイスを投入するかどうか、ということだ。
どうやら今年のAR市場は、大きなニュースが今後も続きそうである。
サムスンのARグラス「Monitorless」のコンセプト動画を紹介したUploadVRの記事
https://uploadvr.com/monitorless-is-samsungs-ar-headset-that-lets-you-use-pcs-without-a-screen/
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