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ただその反面ダンボールなのでハードに使っていると壊れてしまうし(安価なのですぐ買い直せるが)、いかにもダンボールといった外観で、所有する満足度も高くない。
そんな中、オリジナルプリントによって様々な外観のVRゴーグルを製作できるというビジネスモデルで独自の存在感を持っているのが「ハコスコ」だ。
「ハコスコ」は、理化学研究所の理研ベンチャー制度によって2014年に創業した株式会社ハコスコが発売するVRゴーグルの総称。
初期はダンボール製で1眼タイプのみが発売されていたが、その後3DでVR体験が可能な2眼タイプや、プラスティック製の「ハコスコDX(デラックス)」、樹脂製で装着感にもこだわった「ハコスコDX2(デラックス2)」といったバリエーションが発売された。
株式会社ハコスコは、VRゴーグルの発売とともにスマートフォン向けのVR映像閲覧・配信アプリ「ハコスコアプリ」の提供や、「ハコスコアプリ」に向けてのVRコンテンツ配信サービスも行っている。VRゴーグルの販売元というより、VR映像コンテンツのプラットフォームと理解した方が正しそうだ。
そんな同社がビジネスモデルのひとつとしているのが、VRゴーグル「ハコスコ」の受注生産。
外観をオリジナルなモノに変更したVRゴーグルが作れるため、イベントのグッズにしたりノベルティとして配布したりといったプロモーションに活用できるのだ。
本記事では、そんな「ハコスコ」オリジナルプリントのプロモーション活用事例を4つ、ご紹介しよう。
ハコスコ タタミ2眼 (iPhone5/6/6Plus/7/7Plusサイズ対応)
まず1つめは最近の話題。長い歴史を持つチョコレート菓子「きのこの山・たけのこの里」のプロモーション事例だ。
株式会社明治が3月10日を「たけのこの里の日」と制定、正式に認定されたことを発表。
加えて2月28日より、「きのこの山・たけのこの里 オリジナルスマホ VRゴーグル」が当たるキャンペーンを実施すると発表した。
このVRゴーグルに採用されているのが「ハコスコ」だ。
本記事冒頭で紙製VRゴーグルは所有する満足度が高くないと書いたが、このVRゴーグルなら是非所有しておきたいと思うデザイン。
残念ながら対応するVRコンテンツは現在のところ未定のようなので、何故「VRをプロモーションに採用したのか」という意図を読み取ることはできないが、ニュースとしてのインパクトは十分だ。
続いては、「国立科学博物館」の事例。
「国立科学博物館」は生物や鉱物をはじめ恐竜の化石、自然、科学技術など多種多様な展示を行う博物館で、球体内部の壁が全面スクリーンとなっている360度全天球型映像シアター「シアター36○」も存在。
さらに、VRで国立科学博物館を楽しむことができる「おウチで科博」も提供している。
この「おウチで科博」閲覧用に販売されているVRゴーグルに採用されているのが、「ハコスコ」だ。
VRゴーグルのデザインには、シーラカンスやトリケラトプスの化石といったイラストとともに簡単な説明があしらわれており、「知る楽しさ」が十分に表現されている。
博物館に行った想い出にひたりつつ、形として手元に残すことのできる秀逸なグッズだ。
AAA planet 3D! VRスコープ BOOK 限定ステッカー付き (バラエティ)
3つめは国民的アニメ「ワンピース」の主題歌を担当したこともある音楽グループ「AAA」の事例。
エイベックス360°3Dシアターの3D映像第一弾となった「AAA planet」の映像を、スマートフォンVRコンテンツとして体験可能にした書籍「AAA planet 3D! VRスコープBOOK」の付録となったAAA限定デザインVRゴーグルが、「ハコスコ」を使用している。
映像コンテンツも「ハコスコアプリ」を通して提供されており、VRコンテンツの提供を株式会社ハコスコがパッケージで担当しているような格好だ。
誌面とオリジナルデザインのVRゴーグルと、映像・楽曲(VRコンテンツ)という異なるメディアでアーティストを堪能できるというのは、ファンにとって満足度が高い。
書籍として販売するという方法もいいが、今後は映画や演劇、イベントにおけるパンフレットの豪華版としてこうした形式を採用するのも悪くなさそうだ。
最後も人気アーティストのオリジナルデザインVRゴーグル。「ももいろクローバーZ」の事例。
ももいろクローバーZのイベント「桃神祭2016 ~鬼ヶ島~」で発売されたももクロオリジナルデザインのVRゴーグル「ももたんハコスコ 鬼ヶ島ver.」が、ハコスコを使用したもの。
ただVRゴーグルを販売したというだけでなく、イベント内でVRのライブ映像を楽しめるムービーカード「ももクロムービーカード桃神祭2016」を発売、このムービーカード再生用にという位置づけでオリジナルデザインのVRゴーグルが用意されている。
イベントにオリジナルVRコンテンツとオリジナルデザインVRゴーグルを組み合わせるという手法も、今後のグッズの企画事例のひとつとして記憶に留めておきたい。
こうして「ハコスコ」の事例を見ていくと、オリジナルデザインによって、紙製VRゴーグルであっても手元に残しておきたいというモチベーションを喚起できている。
それどころか紙製の安価という利点が最大限生きていて、イベントや思い出に合わせてVRゴーグルを買うってイイな…とさえ思えてくる。
さらに、VRコンテンツをPINコード保有者だけに閲覧させられるという仕組みによって、オリジナルのVRコンテンツとオリジナルデザインのVRゴーグルをパッケージ化できるという点も秀逸。
紙製VRゴーグルは安価ではあっても、モノとしての形状をもっているため、生産の都度コストがかかってしまう。
一方、VRコンテンツは一度製作してしまえば、複製コストはゼロに近い(PINコードの発行費用は1コード50円程度)。
なので、オリジナルVRゴーグルとオリジナルVRコンテンツという組み合わせは、非常に付加価値を高めやすい組み合わせと言える。
イベントやノベルティ、グッズ製作時において、エンドユーザーの満足度を高めるための優れたソリューションのひとつといえるのではないだろうか。
ちなみに、オリジナルプリントでハコスコを作った場合、詳しい見積もりは、株式会社ハコスコのWEBサイトにある「ハコスコ自動見積もり」によって計算可能だ。
プログラムによってその場で自動的に見積もりが出るため、この記事で興味を持った方は一度見積もりを試してみるといいだろう。
ハコスコ タタミ2眼 (iPhone5/6/6Plus/7/7Plusサイズ対応)
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