スマホ対応VRトラッキングシステム「NOLO」がKickstaterで目標額達成。新たなVRコンテンツ市場誕生か？

海外メディアUploadVRは、2017年1月31日の記事において、スマホ対応VRトラッキングシステム「NOLO」がKickstaterで目標額を達成したことを報じた。

「NOLO」とは何か

同メディアは、モバイル型VRヘッドセットでハイエンド型VRヘッドセットのようなルームスケールなVR体験を可能とするトラッキングシステム「NOLO」がKickstarterで目標額を達成したことを報じた。

同システムは、Google Cardboard、Gear VRのようなモバイル型VRヘッドセットに装着するマーカー、専用コントローラー、ベースステーションの3つのパーツから構成されている。

ベースステーションをちょうどハイエンドVRヘッドセット使用時にセッティングするトラッキングカメラのように任意の場所におくと、マーカーと専用コントローラーの位置と動きをトラッキングするので、モバイル型VRヘッドセットでもルームスケールなVR体験ができるようになるのだ。

同システムは、Androidスマホに対応しており、iPhoneへの対応も近日中に行う予定だ。

同システムは、Kickstarterで2017年1月31日から目標額$50,000で出資を募ったところ、1日で目標額を達成し、2017年2月1日現在では約85,000の出資金を集めている。

同システムは、「ルームスケールなモバイルVRコンテンツ」という新しいコンテンツ市場を生み出す可能性を秘めている。

だがしかし、現時点ではそのようなコンテンツは存在しない。というのもモバイル対応VRコンテンツは、そもそもルームスケールを前提として開発されていないからだ。

同システムを開発したLYRobotixによると、現在、同システムに対応したVRコンテンツ開発環境を準備中、とのこと。この開発環境がリリースされてはじめて、ルームスケールなモバイルVRコンテンツが開発できるようになる。

なお、同システムはトラッキング機能をSteamVRを実装して実現しているので、同システムに対応したVRコンテンツはGoogle PlayやApp Storeではなく、Steamから配信されることが予想される。

「ルームスケールなモバイルVRコンテンツ」市場が生まれたとしたら、それは既存のモバイル対応VRコンテンツ市場とハイエンドなVRコンテンツのそれの中間に位置するのかも知れない。

スマホ対応VRトラッキングシステム「NOLO」がKickstaterで目標額を達成したことを報じたUploadVRの記事

http://uploadvr.com/nolo-turns-phone-steamvr-device-funded-kickstarter/

情報提供元： VR Inside