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同メディアは、Hololensを使ってホログラフィックな手本の手を表示して、ピアノ教育を行うHololensアプリ「Teomirn」のデモ動画を掲載した。
デモ動画は2本掲載されていて、それぞれ異なった機能を実演している。
ひとつめの動画は、ホログラフィックな(おそらくプロ級の腕前の)ピアノ奏者がリアルなピアノの演奏をしているモードである。ホログラフィックなピアノ奏者が叩く鍵盤の上方には、「音ゲー」のように色のついた帯状の光が表示されている。
ふたつめの動画は、(おそらくは曲を習得しようとしている)リアルなピアノ奏者が、鍵盤の上方にホログラフィックに表示されたもうひとつの鍵盤と、そのホログラフィックな鍵盤を叩く手本となるホログラフィックな手を見ながら、リアルな鍵盤を弾いている姿が映っている。この動画でも、ホログラフィックな鍵盤に「音ゲー」的な演出がなされている。
「Teomirn」は、実用的なHololensアプリとして、その実用性が直観的に理解できる好例であろう。
ただ、注目すべきは同アプリの設計思想である。すこし考えれば分かることだが、「Teomirn」のようなHololensアプリは、ピアノに限られているわけではなく、ギターでも、ドラムでもおよそ楽器であれば何でも作れそうである。
さらに言えば、身体動作が伴うスキルの習得には、すべて「Teomirn」的なアプリを作ることができそうである。「身体動作が伴うスキル」は、数え上げられないほどありそうだ。
実はこの「Teomirn」的なARアプリのアイデアは、昨年刊行されたケヴィン・ケリーの著作「〈インターネット〉の次に来るもの」のなかで言及されているのだ。
同書は、現在のテクノロジーが進化する方向性の特徴を12種類に分類しており、VR・ARは「INTERACTING」という章で採り上げられている。その章で、架空の30年先のAR教育アプリを記述している箇所があり、以下に引用する。
「料理や電気製品のハックといったメイカー系のクラスでは「ゴーストモード」を使ったものだ。これを使うことで、溶接の仕方を勉強した。
ARによってゴーストのようにバーチャルな先生の手がガイドとなり、その位置に自分の手をすべり込ませて重ねることで、バーチャルな鉄のパイプに対してバーチャルな溶接用のロッドを正しく構えることを学んだ。
ゴーストの手の動きを追って、自分の手を動かしていくのだ。(「〈インターネット〉の次に来るもの」 p307より)
引用した「ゴーストモード」は「Teomirn」よりさらに進んでいて、使う教材全てがバーチャルなモノとなっている。ただ、逆に言えば、「Teomirn」は30年先の教育アプリを先取りしているところが確かにある。
同アプリを紹介したUploadVRの記事の最後は、次のように締めくくられている。「このアプリはまだリリースする準備はできていないが、開発チームのフジイ・アヤト氏は開発を助けるパートナーと出資者を期待している、と本メディアに話した。」
本記事の最後に、同アプリ公式Facebookページのリンクを掲載しておく。
Hololensピアノ教育アプリ「Teomirn」のデモ動画を紹介したUploadVRの記事
http://uploadvr.com/teomirn-mixed-reality-app-teaches-play-piano/
Teomirn公式Facebook
https://www.facebook.com/teomirn/
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