ニューヨーク・タイムズにVR体験ができるスマートフォンアプリが取り上げられた。


先週開催されたCES 2017では、数多くのVRヘッドセットが展示された。既に発売されたものから体験可能なプロトタイプ、開発中のモックアップまでそのステージは様々だ。どのメーカーの製品もそれなりの価格であり、気軽に試すのは難しい。


ちょっとVRを試してみたいだけなら、何万円もする専用ヘッドセットを買わなくてもよいかもしれない。アプリを使ってスマートフォンでVRを体験することもできるからだ。


360度映像


アーティストのライブ、自然の中でのバーチャルトレッキング、CGアニメーションといった360度映像が利用できる。


Within


360度映像を再生できるアプリ。映像の中で好きな方を向くことができるので、まさにそこにいるような感覚を味わえる。


通常の映画やドラマでは、カメラの位置は決められていて移動できない。しかし、Withinの映像ではスマートフォンを移動させて好きな場所・好きな角度から見ることができる。


最初は違和感があり、乗り物酔いのように気分が悪くなるかもしれない。スマートフォンを持ったまま移動しているうちに室内のものにぶつかってしまうかもしれないが、慣れればこの感覚の虜になるだろう。


Withinでは、U2が提供した映像が見られる


Withinには、U2のミュージックビデオや人気TVシリーズの短編エピソードといった360度コンテンツが用意されている。その中から好きなものをストリーミング再生するか、あるいはダウンロードしておいて後で見られる。


手でスマートフォンを持っているのが不満ならば、Google Cardboardのようなシンプルなハードウェアを使う方法もある。一般的に20ドル程度で手に入るこのハードウェアは、非常に単純な仕組みだ。だが、スマートフォンで専用のヘッドセットのような体験を可能にしてくれる。これを使えば、まさに未来という印象を受けるだろう。


WithinはiOSおよびAndroidでダウンロードできる。


Jaunt VR


Jaunt VRも、Withinと同じような体験ができるアプリだ。スマートフォンの画面やGoogle Cardboardを使って見られる360度コンテンツのカタログも用意されている。


Jauntでは、『ライオンキング』の特別映像が見られる


Jaunt VRは、Withinに比べると少しコンテンツ数が多いという特長がある。一方で、映像の品質ではWithinに分があるようだ。また、メニューはWithinの方がより洗練されていると評されている。


いずれにせよ、Jaunt VRは無料だ。Withinと同様にiOSAndroidの両OSに対応しているので、試してみる価値はあるだろう。


Cardboard向けアプリ


GoogleがCardboard向けのアプリを提供している。


Google Cardboard


Google Cardboardといえば、段ボール(またはそれに類する安価な素材)で作られたデバイスのことだ。それだけではなく、Googleが作成したアプリそのものの名前でもある。


CardboardアプリはGoogle Cardboardに付いてくる。デバイスの調整に使う他、サンプルとしての役割を持つ


iOSAndroidでダウンロード可能なこのアプリは、ユーザがGoogle Cardboardの調整をするのに役立つように作られている。また、いくつかのVRコンテンツに繋がるポータルとしての機能も持っている。


このアプリもまた無料で利用できる。スマートフォンと組み合わせて使うゴーグルを用意するつもりならば、最初に試すアプリとして適切だ。


Cardboardカメラ


これまでのアプリと違ってAndroid専用になってしまうが、GoogleがCardboardカメラというアプリをリリースしている。このアプリは、スマートフォンを使って360度のパノラマ写真を作成するためのものだ。


Cardboardカメラで撮影した360度写真は、Cardboardアプリで表示できる。これは360度映像ほど臨場感のあるコンテンツではないにしても、未来的で楽しい体験には違いない。


VRゲーム


InMind 2



InMind 2はCardboardと互換性のあるゲームだ。パズルを解くことで、神経細胞が発火を繰り返すエリア内を移動していく。パズルを解くといっても、主に反応するまでオブジェクトを見つめるだけでよいので、難しいものではない。


脳神経の中を進んでいく途中で、脳の働き方を教える情報がポップアップする。アニメーションはスムーズで、高解像度。iOS版Android版が無料でダウンロードできるが、全てのレベルに挑戦するなら3ドルでアンロックする必要がある。


End Space VR



InMind 2よりも動きがあってエキサイティングなシューティングゲームだ。このゲームでは、正面だけでなく背後や真上からも敵が襲ってくる。Cardboardのようなゴーグル向けの3Dモードと、手で持って操作できるモードが用意されている。


ゲームはシンプルだがグラフィックは楽しめるものになっており、ユーザの興味を惹くには十分だ。End Space VRはiOS版が1ドルでダウンロードできる。Androidでは(名前は違うが)Minos Starfighter VRが1ドルで販売されている。


 


本格的なVRヘッドセットの導入を考えるのは、これらのアプリを試してからでも遅くないだろう。


 


参照元サイト名:New York Times

URL:https://www.nytimes.com/2017/01/11/technology/personaltech/virtual-reality-on-the-cheap-try-these-apps-on-your-phone.html?_r=2&referer=http://www.vrroom.buzz/vr-news/games/vr-cheap-try-these-apps-your-phone


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情報提供元: VR Inside
記事名:「 ニューヨーク・タイムズが選んだ「スマートフォンでお安くVRが体験できるアプリ」