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本年は「VR元年」として新しいデバイスやサービス、イベントが目白押しでした。日本ではグリー株式会社(以下グリー)が国内最大規模となるVRカンファレンス「Japan VR Summit」を2度に渡り開催、世界各国から最新のVRに関するキーマンを呼び、業界の発展に大きく貢献した。
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そんなグリーに対し、2017年のVR事業についての取締役執行役員の荒木 英士氏とJVRS事務局長代行の川口春香氏に展望をお伺いしてみました。
──まずはJVRS2をふり返ってみていかがでしたか?
川口氏:イベント当日は前回を上回る来場数となり、デモ展示数も前回の2倍の規模で開催ができ、おかげさまで大盛況のうちに終えることができました。
セッション内容も大変好評で、「何よりゲストが豪華」「この顔ぶれでのパネルディスカッションは希少」というコメントを沢山いただきました。
多忙なスケジュールの中、JVRSに登壇するために日程調整してくださった国内ゲストの皆さんはもちろんのこと、JVRSのためにわざわざアメリカ、中国から来日して下さったゲストの方々にも本当に感謝です。
本イベントのコアターゲットは企業の意思決定者層なので、セッション内容もビジネス寄りとなっていたのですが、実際は、多くの開発者の方も会場にお越し下さっていました。
今後は、開発者コミュニティの熱量を経営層に伝える役割を担いつつ、開発者の意見も積極的に取り込んでいきたいと考えています。
またイベントをふり返り改めて感じたこととして、本当に沢山の方々のご協力や応援があって成り立っているイベントです。
協賛企業、登壇者、その他多くの関係者の皆さま、本当にご支援ありがとうございました。
VR市場振興のために、当社としてできることを継続していきたいと思いますので、今後ともぜひよろしくお願いします。
──JVRS3でざっくりと決まっている方向性(企画内容や規模など)などありましたら
川口氏:今のところ規模感やターゲット、チケット価格等は大きく変えずに、半年に一度のペースで継続開催していく予定です。
チケット価格については、展示のみの入場券や、学生向けサテライト会場への入場券を新たに設けるなど来場者のニーズに合わせた比較的安価なオプションプランも検討しています。
──なるほどですね。メインのターゲットは変わらず経営者層や会社の意思決定者層でしょうか?
川口氏:そうですね。その点は今後も変わらないです。
これまではエンターテイメント分野の話が中心だったのですが、今後はエンターテイメント分野以外の内容もさらに盛り込んでいきたいです。
JVRS2でもUnity社のEditor VRデモの評価が高く、今後のVR市場の広がりとしても次第にエンターテイメント分野以外でのVR活用事例が増えてくるでしょう。
「VRのローンチパッドやアワードなども複合的にやったらいいのでは?」というお声もいただくのですが、その辺はまだ未定です。
──続いて荒木氏にお聞きします。2017年にJVRS以外で予定している事業展開について可能な限りお教えいただけますか?
荒木氏:はい、まずはアプリ事業として2017年春にスクウェア・エニックスさんと共同開発した「乖離性ミリオンアーサーVR」をリリースする予定です。
この他にも2017年内にモバイルVR向け新タイトルもリリースする予定ですので楽しみにお待ちください。
アーケード向けVR事業では、2016年はアドアーズ様と業務提携、渋谷「VR PARK TOKYO」にVRアトラクションを提供するなど展開しましたが、今後は海外企業との協業により、海外展開を積極的に推進してまいります。
──ありがとうございます。最後に2017年のVR業界、どのようになるとお考えでしょうか?
荒木氏:アジア圏ではVRアーケードがさらに拡大、多くのコンシューマの最初のVR体験はアーケードになると思います。
Google Daydreamを始めとしてモバイルVRの普及も加速すると予想しており、弊社としてもモバイルVRタイトルの開発をしっかり行ってまいります。
また、VRのゲーム以外での活用も多数出始め、市場拡大が進むと思います。
いずれにしても2016年以上に楽しみな年になりそうな予感です。
──ありがとうございました。
2017年も国内VR業界はもちろん、海外展開でこれまで以上に世界的な活躍を見せてくれることでしょう。
当サイトとしましてもVRアーケード、モバイルVR、産業VR…急速なVRの進化の過程で生まれるさまざまなコンテンツを2017年も引き続きお届けしてまいります。
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