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VRの普及に貢献するImagineVR Inc.に、既存のサービスや今後のビジネス展開についてどう考えているのか取材を敢行しました。
インタビューに応じていただいたのはImagineVR Inc.の共同創業者兼CEOハーン彩香氏と共同創業者兼CTOのP.Z氏。
世界各地で生まれるVRコンテンツを国をまたいで相互のマーケットに配信するためのプラットフォーム。
個人・サークル・企業を問わず、クリエイター活動を支援し、秀逸なVRコンテンツを世界に広げていくために運営されている。
コンテンツは全年齢適用のものからアダルトコンテンツまで幅広いジャンルのクリエイターの作品を取り扱っている。
━━今回のようなCGM型のサービスを構築しようと思ったのはなぜでしょうか?きっかけなどありましたら教えてください。
ハーン氏:弊社のミッションは、
SUPPORTING VIRTUAL REALITY CREATORS TO GO GLOBAL(VRクリエイターのグローバルな活動を支援すること)
です。
そのために、企業はもちろん、インディーズでも気軽にVR作品を公開そして安心して販売できる登録型プラットフォームを提供したいと考えました。
━━ImagineVRの開発にはどのくらいの期間を要しましたか?
P.Z氏:プラットフォームの開発を開始したのは約2年前になります。
現在もフィードバックを元に常に改善中です。
━━サービス構築にあたり、苦労した点はどこでしょうか?
P.Z氏:VRヘッドセット(主にOculus)の技術自体がまだ開発段階であったため、常にアップデートされるOculusのベータ環境に合わせながらImagineVRの開発を進めた点が最も苦労しました。
例えば、Runtime 1.0がリリースされるまでは、なるべく多くのユーザー環境をサポートできるように、それぞれのランタイムバージョンで弊社のサービスも機能するように対応してきました。
━━なるほどですね。CGMのサービス運営はもともと得意だったのですか?
ハーン氏:ImagineVRで株式会社エイシス(DLsite.com運営元)と資本業務提携をする以前より、私の別会社「CuriousFactory」でDLsite.comの海外サークル対応業務や海外マーケティングを担当させて頂いていたので、CGM型のサービス運営はDLsite.comとの協業によって10年以上の経験があります。
特に、海外向けのマーケティング、コミュニティ及びサービス運営のノウハウがございます。
━━ImagineVRの特徴を教えてください。
ハーン氏:ImagineVRには3つの特徴がございます。
パブリッシングサポートの一環として、DLsiteまたはImagineVRに登録頂いた国内作品に対して以下のサービスを「無料」で提供しています。
クリエイターにとって、デジタル作品の海賊行為はとても深刻です。
そのため、ImagineVRはクリエイターの売上げにも大きく影響する海賊行為に対する対策に最大限に力を入れています。
ImagineVRにて配信される作品には、サーバーとクライアント間の高機能なコピープロテクト機能(DRM)、及びファイルの暗号化技術を提供し、クリエイターの作品を最大限に守ることができます。
ImagineVRがスタートしてから、まだ一度も弊社のコピープロテクト技術は破られたことはありません。
P.Z氏:弊社のDRMは、SteamやOculusのものよりも強力と自負しています。
マスマーケットに向けて販売する際、DRMが破られても収益ロスを多少カバーし事業として成り立つかもしれませんが、アダルトVRのようなニッチな市場で販売する場合、海賊行為が収益に大きなダメージを与えかねません。
特にインディーの場合、収益を最大化しクリエイターが活動資金を得る為にも安全な配信環境と効果的なコピープロテクト技術が必須と考えます。
━━配信者のトップ収益はざっくりどのくらいでしょうか?
ハーン氏:人気のゲームは配信から24時間以内で数百ドルの売上げがあり、ヘッドセットの普及とともにリリース後も安定的な売り上げを保っています。
こちらも具体的な数字は公開できませんが、トップクリエイターには満足頂ける結果となっており、弊社のコピープロテクト機能に対しても大きな信頼を得ることができましたので次回作もImagineVRで優先的に配信していきたいとの希望を頂いています。
━━素晴らしいですね!有料DLをするユーザはどういった方が多いでしょうか?地域や年齢層などもし分かりましたら教えてください。
P.Z氏:地域で一番多いのは日本と北米で、次にヨーロッパとなっています。
年齢層は、20代〜30代前半となっており、ほとんどの購入者は男性ですが、女性の数も少しずつ増えています。
━━現状、有料DLが多い傾向のジャンルやコンテンツは何でしょうか?
ハーン氏:成人向けVR作品の売上が一番多く、シミュレーション要素のある「BeacHouSeX」(さまざまな体位での性交体験ができるもの)や「FemDomination」(妖艶な嬢王様によるVR調教シミュレーション)などがが人気です。
━━なるほどですね。投稿される作品もそういったジャンルのものが多いのでしょうか?
ハーン氏:そうですね。
Oculus StoreやSteamでは登録できないアダルト作品の配信及び問い合わせが一番多いです。
━━現状の登録者数や今後の目標数値など教えていただきたいです。
P.Z氏:既に数千人のユーザーが当プラトフォームを利用しています。
Oculus RiftやHTC ViveといったPC向けVRヘッドセットの供給と出荷がまだ追いついていない現状を考えると、とても期待できる現状だと思います。
今後も、安定したユーザー数の伸びが期待できると思っています。
具体的な数字はまだ公開できませんが、登録数、売上数共に毎月平均数百%の伸びを記録しています。
━━改修される予定のなどありましたら教えてください。
P.Z氏:弊社の一番の強みである独自コピープロテクト技術(DRM)に継続的に力を入れていきます。
市場が大きくなるにつれ海賊行為も増えて行くため、クリエイターが安心して販売できるプラットフォームを継続していくことが弊社の目標です。
ハーン氏:国内外のVRコンテンツの開発から海外向け配信・マーケティングまでを総合的にサポートしていきたいと思っています。
特に、2次元のオタクVRコンテンツや成人向けVRコンテンツの開発と普及に力を入れていきたいと思っています。
そのためImagineVRは国内最大級のオタクコンテンツ総合ダウンロードショップ「DLsite.com」との業務提携をしました。
━━最後に、これから作品の投稿をお考えの皆様に一言お願いいたします。
ハーン氏:ImagineVRでは開発中のデモ作品も登録可能ですので、今作品を作られているクリエイターは、ショーケースの場としても是非ご利用頂ければ幸いです。
製品版、デモ版を問わず、作品は無料で英語ローカライズさせて頂いておりますので、海外展開のコンサルテーション等もお気軽にお問い合わせください。
━━ありがとうございました。
ImagineVRは成人向けコンテンツの配信先としてSteamやOculus Storeとは差別化したプラットフォームとして業界の発展に貢献しそうだ。
これまで以上にコピープロテクト技術を強化とローカライズに力を入れつつ、クリエイターがなるべく創作活動に専念できる環境を構築していく。
ImagineVRでは現在、メンバーを募集しています。
以下で募集内容を掲載していく予定です。
Wantedly会社紹介ページ
https://www.wantedly.com/companies/imaginevr/info
ImagineVR Facebook
https://www.facebook.com/imaginevr
ImagineVR 紹介サイト
http://main.imaginevr.io
ImagineVR ダウンロードショップ
http://www.imaginevr.io
DLsite VR ダウンロードショップ
http://www.dlsite.com/vr/
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