海外メディアUploadVRは、2016年11月7日の記事において、Disney Researchが発表した論文を紹介した。



同メディアによると、先週Disney Researchは「VR360HD」と名づけられたデバイスの機構を論じた論文を発表した。


同論文の副題として「触覚フィードバックが強化された360°VR動画プレイヤー」と書かれているように、同デバイスはVRヘッドセットと、それに同期して特殊効果を発生させるイスから構成されているVRエクスペリエンスを提供する装置である。


同デバイスで使われるテクノロジーはGear VRとイスを制御するために必要なゲームエンジンのUnityなのだが、イスの背もたれ部分には6つの振動するアクチュエータが内蔵されており、さらにはサブウーファー(超重低音も出力できるスピーカー)が背もたれと着席部分の裏面に設置されている(図1参照)。


図1:VR360HDの構成図


同論文によると、イスに実装された多数の装置がVRヘッドセットから視聴している動画と連動して動くことで、ユーザーに5つの触覚を伴った特殊効果を提供する(図2参照)。


背もたれに内蔵された6つの振動アクチュエータのひとつが任意に動作すると、ユーザーは誰かに触られているように感じる。


6つの振動アクチュエータが上から下へ、あるいは逆方向に直線上に連続して振動すると、ユーザーは近くで何かが素早く動いたような感覚を得る。


振動アクチュエータがランダムに動作すると、ユーザーには雨が当たっているように感じられる。


背もたれと着席部分裏面にあるサブウーファーが規則正しく鳴ると鼓動音のように感じられ、ランダムに超重低音を流すと喧噪が演出できて、このふたつの特殊効果を使えば激しいアクションを体感できるようになる。


図2:VR360HDの5つの触覚フィードバックの模式図


同論文にはVR360HDの具体的な使用方法については書かれていないのだが、Disneyは先月開催されたOculus connect 3において、Oculus対応のコンテンツを制作する発表しているので、同デバイスはDisney製VRコンテンツのプロモーション用デバイスの可能性がある、と同メディアは推測している。


Disney Researchが発表した論文”VR360HD:A VR360° player with enhanced haptic feedback”

https://s3-us-west-1.amazonaws.com/disneyresearch/wp-content/uploads/20161024214759/VR360HD-A-VR360-Player-with-Enhanced-Haptic-Feedback-Paper.pdf


参照元URL:http://uploadvr.com/disney-working-vr-video-player-haptic-feedback/


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情報提供元: VR Inside
記事名:「 Disney Research、触覚フィードバック搭載のVRチェアを開発中