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「BMP-VR」とはVR技術を駆使してVR空間内に再現した実験用マウスに
・各種の薬物を投与する
・処置を行う
・それらの際の動物の反応を体感する
ことを実現した”実験動物を使わない”大学教育用薬理学VRソリューションで、『Basic Medicine Practice –Virtual Reality』の頭文字をとって命名されています。
医学部、歯学部、薬学部などで実施される薬理学実習の際に動物実習が行われることがありますが、動物実習には
・実験動物の購入や飼育、取扱いに多額のコストが必要となる
・実習を指導できる教官や実習機器購入資金が不足している
・動物愛護の観点から国際的に動物を使用した実験が厳しく制限されている
といった課題が顕在化していました。
こういった課題から、島根大学医学部 薬理学講座の和田孝一郎 教授監修のもと、今回の製品開発が行われています。
本製品は、専用ソフトウェアがインストールされたVR ゴーグル(Meta Quest)を装着したユーザーが、VR空間上で実験用マウスに薬剤投与や処置を行うことで、自らがその場にいるかのような体験をすることが出来るという特徴を有しています。
このVR空間上で実習を行うという特徴により、ユーザーが自らに与えられた学習課題をどのようにすれば解決することが出来るのか?ということを試行錯誤し、何度も納得がいくまで実習を繰り返すことが出来るアクティブ・ラーニングを実現しています。
さらに、VR空間上に再現された実験用マウスを使用するので、生きた動物を使用しなくて済むため『動物愛護』にもつながります。
そのうえ、何度も繰り返し実験を行うことが可能なため、実際の動物実験では難しい『失敗を恐れず、失敗から学ぶ体験』ができることで、印象に残りやすく高い学習効果を得ることも期待できます。
その他にも、シミュレーター学習の本製品には
・必ず結果がでる
・授業時間内に実習を終えることができる(時短効果)
・実験動物にかまれない
・針刺し事故が起こらない
といったメリットが考えられます。
簡単操作で、動物や高額な実験機材、難しい実験技術の習得などが不要な本製品は、年間契約のサブスクリプションサービスとしてERISA社が今月2日より発売しており、契約にはVR機器リース、薬理学学習アプリ利用料、実習の課題と回答例、薬理学学習アプリのバージョンアップ、導入サポートが含まれています。
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ERISA社では今後、新たなコンテンツを追加し薬理学実習だけではなく他の医学系の基礎実習へ展開することが計画されており、薬理学実習に本製品を広く普及させたいとしています。
VRを活用し、実験動物を使わない大学教育用薬理学VRソリューション「BMP-VR」が今月2日より発売されています。
本製品を活用することで、実習のコストや事故の危険性を低く抑え、アクティブ・ラーニングを実現し、高い学習効果を得ることが期待されています。
動物実験を全くなくすことは難しいかもしれませんが、手技に慣れるなどの学習はVRを活用するなど実習の内容に合わせて実施方法を選択でき、学校側にも学生側にもメリットがあると感じるニュースですね。
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