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凸版印刷とNHKエデュケーショナルでは、2023年1月より教育用メタバースの開発に向けた検討を開始し、凸版印刷のメタバースプラットフォーム「メタパ」の中に空間を構築しています。
その実証結果を踏まえて、今回本格的な開発を開始しています。
凸版印刷はメタバースプラットフォーム「メタパ」の提供およびメタバース空間の構築を担当していて、もう一方のNHKエデュケーショナルは教育コンテンツおよびノウハウの提供を担当するなど、各社の強みを活用して進められていきます。
今回開発されたメタバース空間では、教室空間や様々な活動のためのコミュニティ空間、教育コンテンツ等の提供が予定されています。
それと同時に、メタバース空間での授業や教育コンテンツのあり方・アバターを介したコミュニケーションについて検証が進られ、実際の教育現場へ提供・活用を進めていく予定になっています。
近年、メタバースへの注目度が高まっており、2021年には4兆2640億円だったメタバースの世界市場は、2030年には78兆8,705億円にまで拡大すると言われています。
メタバース上でのコミュニケーションは、アバターによる匿名性などにより雑談がしやすいといった特長があり、文部科学省ではこれらを教育の現場で活用する可能性についての検討も始めています。
2023年6月27日には、旭川情報ビジネス専門学校で今回のメタバース空間を活用した授業が実施されました。
ここでは対話型授業でのメタバース空間の利用について、先生と生徒たち・生徒同士のグループワークにおけるコミュニケーションの向上や、授業に必要な資料や映像の共有などの技術的な検証が行われています。
発表によると、今後は様々な授業形式や学校運営面でのテスト利用・検証が予定されているということです。
神奈川県の令和5年度「ひきこもり×メタバース」社会参加支援事業のコンテンツの一部として、今回のメタバース空間が採用されました。
本事業では、メタバースの特長であるアバターによる話しやすい環境でのコミュニケーション、自室にいながらイベント会場に訪れたかのような体験を活かし、外出が難しいひきこもり当事者へ自宅からでも気軽に参加できるような他者とのコミュニケーションの場を提供しています。
神奈川県では、メタバース空間が他者との交流や就労へのきっかけとなることを目指しているということで、今年9月9日には、「神奈川県“つながり発見”パーク」のプレオープンイベントの開催が予定されており、今後はひきこもり当事者の社会参加のきっかけとしてのメタバースの活用性について検証される予定になっています。
凸版印刷とNHKエデュケーショナルが、各社のノウハウを活かし、教育に特化したメタバース空間の開発に着手しています。
メタバース空間での教育やアバターを使った気軽なコミュニケーションなど、誰もが参加しやすく、教育を受けることができる空間が今後広がるといいですね。
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