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スイスの人類学者・ミラとバーチャル美少女ねむが、研究レポート「メタバースでのハラスメント」を無償で公開しています。
このレポートは、急速なユーザー数の増加により注目が集まるメタバースでのハラスメントの実態を明らかにするために、全世界のソーシャルVRユーザーを対象に今年9月に行われたアンケート調査の回答約900件を分析したもので、
・VRならではのハラスメントの種類や強度や経験率
・物理世界とメタバース双方の生活に与える影響
・法律やプラットフォームへのユーザー要望
などが克明にまとめられています。
加えて、昨年度に実施された生活実態調査「ソーシャルVR国勢調査2021」と比較した、この一年間でのメタバースにおけるユーザー動向の変化もまとめられており、合計60ページを超える壮大な内容になっています。
<レポート内容>
【Part 1. ハラスメントの経験率】
地域・セクシャリティ・サービス別
【Part 2. ハラスメントの実態】
ハラスメントの種類・強度・理由
【Part 3. ハラスメントの影響】
物理世界とメタバース双方の生活に与える影響
【Part 4. よりよいメタバースのために】
安全を守るもの・法律やプラットフォームへの要望
【Part 5. メタバースユーザープロファイル 2022】
物理性別・年齢・アバターの性別・昨年からの変化
今回はVRHMDを用いて、
・VRChat
・バーチャルキャスト
・cluster
などのソーシャルVRを直近1年以内に5回以上使ったユーザーで、英語もしくは日本語を話す人が調査対象になっており、日本や北米・ヨーロッパを始め、全世界のソーシャルVRユーザー876名からの回答が集まっています。
レポートによると、メタバースでのハラスメントは確実に存在することが判明しており、半数のユーザーが経験しているとされています。
VRならではの没入性により、ハラスメントを「リアル」に感じているユーザーも多いことが分かっており、種別では性的ハラスメントが最も多いという結果になっています。
女性型アバターによって、リアルでは男性であるユーザーも被害に会いやすくなるなど、メタバース特有の特徴も見られるとされており、程度としては
「軽い」
「中程度」
がほとんどであるものの、それらは状況やユーザーの特性(セクシャリティ・マイノリティなど)によっては「極めて重大」なものにもなりうると結論付けられています。
ここから、現実世界と同様にお互いに思いやりを持ち、相手の立場に立って考え行動することがメタバースでも何より大事であるとまとめられており、また法律やプラットフォーマーに対しては、多くのユーザーがメタバースの自由に制限が加えられることに大きな懸念を持っているという結果も出ています。
また今月26日(土)22:00からは、研究ユニット「Nem x Mila」による研究報告会がYouTube LIVEで生配信されます。
ここでは同ユニットがメタバースから研究成果を報告し、また視聴者からの質問もリアルタイムで受け付られます。
スイスの人類学者・ミラとバーチャル美少女ねむが、大規模調査レポート「メタバースでのハラスメント」を無償公開しています。
このレポートは、今年9月に世界中のVRユーザーを対象に行われたアンケート調査の回答を分析・まとめたもので、メタバースでのハラスメント実態が明らかになっています。
まだまだリアルに及ぼす影響が未知な部分もあるメタバースですが、今後の研究にも世界中からの注目が集まりそうですね。
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