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今回「オペクラウドVR」を用いて制作するVRコンテンツ教材として採用されるのは、最高水準の知識と経験値が求められる救急看護師の育成を目的とする研修コースで、医学関連学会でVRが教材として採用されるのは日本では初めてとなっています。
重症外傷患者への対応の充実に向けた研究が様々に行われていますが、その中で国内の外傷死亡総数のうち「適切な処置なら救えた命」が約36%を占めると報告されています。
そこで、日本救急看護学会と全国各地の医療機関が連携し、救急現場での外傷看護教育VRを制作し、救急看護の教育水準を向上させ、1人でも多くの命を救える看護人材を育成することを目的に本プロジェクトが始動しました。
全国救命救急センターの外傷による総死亡症例の約36%が、適切な処置を施せば助かると推定される外傷死亡になっていることが厚生労働省研究事業の調査結果として報告されており、このことからもわかるように、救命現場に関与する医療従事者の育成、そして外傷初期看護の質の向上が急務となっています。
要因の一つとして、自動車の安全性能が急激に向上したことで、これまで搬送患者の大多数を占めてきた自動車による多発外傷患者の発生数、死亡者数が激減したことで、診療経験やOJT教育を受ける機会が減っていることが挙げられています。
制作予定の「外傷看護教育VR」では、WEB版の外傷初期看護セミナーや特殊外傷セミナーに加え、従来の対面研修用のVRコンテンツが制作される予定となっています。
ここでは、VRのメリットを最大限に活かした学習効果を高める研修デザインの構築が進められています。
このコンテンツでは、
・心嚢ドレナージVR
・胸腔ドレナージVR
・FAST VR
など、医師との連携や予測的な行動・準備と介助などの看護の視点を重視した内容となっています。
このコンテンツは、
・初期対応VR
・気道・呼吸の観察と評価VR
・家族対応やチーム医療VR
など、外傷初期看護場面・特殊外傷場面を想定した受け入れ準備・初期対応、家族への対応を学べる内容となっています。
今回の「オペクラウドVR」導入に関して、日本救急看護学会代表理事の山勢博彰氏は次のようにコメントを寄せています。
本学会は、主に臨床看護師を対象とした多岐に渡る教育セミナーを実施しています。
外傷初期看護コース(JNTEC)、トリアージナースコース、ファーストエイドコースなどは実践的な教育内容となっており、救急医療現場の質向上に貢献しています。
臨床実践教育で重要なのは、リアルな体験を通した学びです。
今回導入した「オペクラウドVR」は、講義やシミュレーション演習のみでは得られない実施者目線のスキルを体験できるもので、よりリアルな学習が期待できます。
今回の「オペクラウドVR」による教育評価を経て、他の実践的教育コースにもこのVRプラットフォーム取り入れることができたらと考えています。
引用元:プレスリリース
ジョリーグッド社は、同社が開発・提供する臨床実習VRプラットフォーム「オペクラウドVR」が日本救急看護学会に導入されたこと、及び「オペクラウドVR」を用いて制作するVRコンテンツが、同学会主催の研修コースの教材として採用が決定したことを発表しました。
これまでに「オペクラウドVR」は、個々の医療機関などや教育機関で活用がされていますが、医学関連学会でVRが教材として採用されるのは『日本初』ということです。
救急という研修が難しい対応について、VRで『実施者目線のスキルを体験できる』ことが評価されています。
交通事故が減っても経験を積むことができ、少しでも多くの命が救われることを期待したいですね。
ソース:プレスリリース[@Press]
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