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今回開発された「バーチャルカークリニック」は、実際の車体デザインモデルを用いることなく、
MR・VR技術を活用した映像で大きさやデザイン、質感までを把握できる
自動車デザイン調査手法です。
場所や時間、カラーバリエーションやデザインパターンの制限を大幅に低減し、より生活者のニーズにあった自動車づくりに貢献できます。
「バーチャルカークリニック」は、自動車の
・サイズ評価
・デザイン評価
それぞれの内容に合わせて、MR・VR技術を使い分けて開発されています。
Microsoft社製の半透過型MRゴーグル”HoloLens2″を用いて、デジタルで表示される新型車(評価対象)とリアルな比較対象車を同時に視認することで、より正確に自動車のサイズ感や、スタイルを評価することができます。
Facebook Technologies社製の非透過型VRゴーグル”Oculus Quest 2″を用い、VR空間上に新型車(評価対象)を再現させて、細部のデザインやボディー面の質感などの評価をすることができます。
またCGの変更により、カラーやフロントグリルデザインなどの変更や車高の変更なども容易に行うことができ、様々なカラーデザインや細部のデザインの評価をすることができます。
開発にあたっては、20代~60代の対象車種オーナーによるMR・VR・従来型の3手法の比較調査が実施されており、「バーチャルカークリニック」が従来型調査の代替え可能であることが確認されています。
これまでの調査に比べ、VRを活用することで省スペースの会場での実施が可能です。
さらに全国同時に調査が可能となるので、生活環境や自動車の用途の異なる地方部での意見や、気象環境が異なる国内外のエリアでの意見など、自動車の利用環境が異なる生活者の声を自動車メーカーに届けることができます。
デザイン企画開発時に、開発者が持つ複数のアイデア(グリルデザインの変更や、車高、カラーの変更など)をバーチャルで表現し、複数の選択肢をそのまま調査することが可能なため、よりスピーディーな意思決定ができるようになります。
従来型の会場型調査と比較して、コロナ禍でも密にならずに、安全に自動車デザイン調査を行うことができます。
また海外での調査実施時にも、デザインモデル(クレイ)を海外へ輸送する必要が無く、
・運送時の破損
・通関時の日程遅延リスク
・輸送コスト削減
につなげることができます。
インテージ社では今回の取り組みの結果を受けて、バーチャル技術を活用したデザイン評価手法「バーチャルカークリニック」のサービス化を進める予定をしています。
また今回開発された技術は
・大型家電製品
・住宅設備デザイン
などへの評価へ応用展開が検討されていて、デザイン調査におけるVR技術の活用も進めていくということです。
インテージ社は、MR・VR技術を活用した自動車デザイン調査「バーチャルカークリニック」を開発しました。
これまでのデザインモデル(クレイ)、競合車、従来型車などを展示し、自動車デザインを利用者に評価してもらう会場型調査手法と比べ、XR技術を活用することで場所や時間、費用を削減し、様々なデザインをスピーディーに検討することができます。
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