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通常のSNSではオンラインの匿名性を盾にコミュニティや個人ユーザーに荒らし行為や嫌がらせをするユーザーがたびたび見られます。
残念なことにVRソーシャルでも同じように嫌がらせや荒らし行為をするユーザーがいます。
しかも、アバターを通じてリアルなコミュニケーションを楽しめるVR SNSの特性上、嫌がらせにあったときの不愉快さは通常のSNSよりもかなり大きいものになりがちです。
Meta社は独自のメタバースを拡大し続けるため、一部のユーザーが行う嫌がらせの問題が本格化する前に「個人境界線」を導入するという対応策を講じることにしました。
個人境界線は各アバターがお互いのパーソナルスペースに近づきすぎることを防ぐものです。
自分のアバターを中心に約60cmのパーソナルスペースが設定され、目に見えない境界線が引かれたような状態になります。
境界線は目に見えないだけでなく触覚フィードバックで感じることもありませんが、自分のアバターが他のユーザーのアバター境界線に入ろうとすると前進することができなくなります。
これは、Meta社がバーチャル痴漢対策としてすでに実施していた、アバターの手が他の利用者のパーソナルスペースに入ってしまうと、その手が消えてしまうというものを応用したものです。
「Horizon Worlds」や「Horizon Venues」で他の利用者のアバターとハイタッチやグータッチをするには腕を伸ばす必要があります。
ちなみに、Meta社は個人境界線を常時デフォルトの設定として導入しました。
そのため、個人で設定をオフにしたりパーソナルスペースの範囲を変更する機能も現時点では用意されていません。
このことについて同社は、パーソナルスペースを厳守させるのは「VRのような比較的新しいメディアにとって、利用者の行動規範を確立するのに重要だと考えている」ためだと説明しています。
ただし、将来的には、個人境界線のエリアの大きさをカスタマイズできるようにするなど、「新しいコントロールやUIの変更の可能性を探っていきたい」ともしており、機能改善の余地を残しているようです。
Meta社が自社のVRソーシャルアプリに個人境界線を導入しました。
個人的なスペースを維持し、嫌がらせを防止するために、同様の機能が他のさまざまな仮想世界ネットワークに導入されています。
VR空間でも社会空間であることは変わりないため他のユーザーへの嫌がらせは言語道断です。
しかし、運営の一方的な機能追加によりユーザーの特定の行動を完全に制限するのも、今後のメタバースの成長にとってどのように影響するか不明瞭な点があります。
健全なメタバースの発展のために、ユーザーと運営の両方で努力し続けることが必要だと感じますね。
ソース:Oculusブログ
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