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今回リリースされた「バーチャル避難訓練用VRツール」は、建築VRを展開するジオクリエイツと建築の設計監理、都市デザインなどを手掛ける日建設計が共同開発したツールで、リモートの環境下でも多人数で避難訓練ができます。
避難訓練は、本来”多人数同時参加で行うこと”が効果的とされていますが、コロナ禍において『多くの人が一堂に集うこと』が制約されているという現状があり、『建物の避難訓練をリモートで実施する』という構想が誕生しました。
そのような背景から、建築VRを展開するジオクリエイツ社と共同で、今回の
『リモート下での避難訓練を中心に様々な案内や誘導・検証で役立つことができるVRツール』
が開発されています。
本ツールは、東京ビッグサイト西展示棟にて開催される第4回施設リノベーションEXPOにて初めて展示されます。
この施設リノベーションEXPOの会期は2021年12月6日(月)~8日(水)となっており、本ツールの映像展示は7日より開始されます。
ジオクリエイツ社では今後、本ツールを
・不動産ビルオーナーや設計事務所向けに建物の避難訓練や各種検証作業用のツール
・イベント主催者向けにデジタルツインやメタバースでの新しい価値を生みだすサービス
として販売展開を予定しています。
VRツールの開発条件は、”PCやスマホなどを用いて手軽に参加できること”でした。
そのため、VRゴーグル不要でユーザー参加によるバーチャル避難訓練を実施・記録できるツールとして、以下の5つの機能が実装されています。
参加する各ユーザーはアバターとなり、それぞれの席に表示されます。
各自の席から避難が開始されるため、臨場感あるバーチャル避難訓練を実施することが可能となります。
バーチャル避難訓練では、現実環境で即時実施が難しい
・昼や夜などの異なる時間帯での避難訓練
・地震や火事などの異なる災害の訓練
などを短時間で複数体験することが可能です。
周辺の人密度を考慮し各ユーザーの避難移動速度や時間に反映することで、より現実に近い避難訓練をシミュレーションすることができます。
そのため、ユーザーはVR空間内で
・現実のように多人数が参加する臨場感
・時間や速度を反映させた避難訓練
が体感可能となっています。
本ツールでは、各ユーザーが”どのような経路で”、”何を見て”、避難したかということを記録に残すことが可能で、建物の避難動線をクライアントと設計者とユーザーで共有し、建物のサインや避難動線の計画に活用できます。
視線・人流分析技術を応用し、
・避難経路のサインや誘導灯などの配置検討
・通学路や工場などの注意喚起や研修の改善
・商業施設のサイン広告や誘導オペレーションや装置の検討
など、様々なシーンでの利用が期待できるため、分かり易く安心できる建物の普及や既存建物の防災対策への応用も目指しています。
ジオクリエイツ社と日建設計は共同で、リモート下での避難訓練を中心に様々な案内や誘導・検証に役立つVRツールを開発したことを発表しました。
まだまだ終息の気配が感じられないコロナ禍ですが、いざというときの備えはどんな時でも必要です。
密を避けつつ、今までの避難訓練よりも有効な訓練がVR技術の進歩により提供されるというニュースは、安心につながりますね。
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