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ガラスはその光学特性のおかげでほとんどの導波路メーカーに採用されていますが、高価でもあります。
しかし、VRヘッドセットでもARグラスでも、これらをより魅力的にするために誰もがより小さく、より軽く、より安くしたいと考えているのは明らかです。
そこで、DigiLensとMCCは、重量と製造コストを削減しながら、「ガラスとほぼ同じレベルで機能する」という独自のプラスチック導波路を開発しました。
プラスチック導波路は、DigiLensのライセンス生産パートナーを介してスマートグラスOEMが利用できるようになり、最終的にはXRデバイスの費用対効果がはるかに高くなり、ユーザーにとって魅力的なものになります。
とはいえ、どの程度費用対効果が向上するかについては明らかになっていませんが、現時点で最も重要なのは軽量化という観点です。
DigiLens Crystal30-G導波路では、ガラス製バージョンの重量が4.39gに対して、プラスチック製のバージョンは、27%厚いにもかかわらず、わずか2.73gとなっています。
ほんの少しの違いに思われるかもしれませんが、ARグラスは80gが最適な重量とされている中で1.7g重量をカットできるのは大きいメリットです。
DigiLensのCEOであるChris Pickett氏によるとDigiLensのビジョンは、「人々が新しい体験を通じて物質的かつ個人的な価値をもたらす方法で世界を認識できるようにすること」です。
その上で、
私たちは、購入するXR製品になろうとするのではありません。
資格のあるサプライヤーまたはOEMに自社の製品に直接組み込むための技術と将来の改善をライセンス供与することにより、購入するすべてのXR製品またはエクスペリエンスに参加することを目指しています。
プラスチックは販売されており、MCCのような発電所が搭載されているため、今日の市場で最高の、最も手頃な価格の、最も安全で最軽量の導波管を提供できます。
とコメントしました。
今回の発表は、5月に発表されたモジュラープラットフォームであるDigiLensのDesign v1の発表に続くものです。
DigiLens Design v1は、SnapdragonXR2プラットフォームとDigiLensのCrystal50導波路を備えています。
現在のところ、DigiLensは、新しいプラスチック導波路がDesign v1のようなデバイスでいつ利用可能になるか、またはそれらの性能評価がどのようになるかについては明らかにしていません。
Digilensが三菱ケミカルとのプラスチック導波路の普及促進を目指すためにパートナーシップ強化を発表しました。
DigiLensは、消費者向けのARグラスの次の波に最適な光学ソリューションとしての地位を競う、数少ない導波路メーカーの1つです。
プラスチックを使用してXRのパフォーマンスを向上させながら、顔への負荷を軽減させることができます。
そのため、XR全般で目指されている軽量化がプラスチック導波路で実現できれば、この2社がXRデバイス開発の中で重要なイニシアチブをとることにつながります。
ただ、プラスチック導波路の研究・開発は他社も行っていることも忘れてはいけません。
例えば、米国のKopinは先月、独自のオールプラスチック製のPancake光学系を発表し、重いガラスを完全に廃止しました。
新しい競争はすでに始まっています。
この競争がXRユーザーによって良いものになることに期待したいですね。
参考:DigiLens’ Plastic Waveguide Tech Could Make XR Glasses Lighter And Cheaper【VR Focus】
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