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Oculus App Labは、開発者が選別や編集の対象となることなくQuestでアプリを公開する方法です。
しかし、メインのQuestストアに表示されないなどの注意点がいくつかあります。
1番の問題点は「アドオン」を提供することができない点です。
つまり、App Labゲームは無料または有料ですが、現在、ダウンロードコンテンツ(DLC)やアプリ内購入(IAP)などを行うことができません。
そのため、ゲームが事前に無料で提供されアドオンの購入によって収益を上げるという、無料プレイとライブサービスのビジネスモデルをApp Lab開発者が利用できないということになります。
これはApp Lab開発者にとって収益にならないばかりか、コンテンツの進化を妨げるものとであり、ユーザーにとっても不利益です。
テック系メディアRoad to VR による取材に対し、Oculusは「現在App Labでのアプリ内購入のサポートの追加に取り組んでおり、今年後半のアップデートを目指しています」と答えています。
動画:App Labの人気ゲーム「Gorilla Tag」
Road to VRによると、DLCとアプリ内購入ができる「アドオン」機能の追加は、AppLab開発者に大きな影響を与える可能性があるとのことです。
たとえば、App Labで人気のあるゲームの Gorilla Tag は無料ですが、マルチプレーヤータイトルとして、ゲームの実行に関連するコストはプレーヤーの数に比例します。
同作に関して、Steamでは開発者は有料の「サポーターパック」を提供しており、ゲーム内で装着できる装飾品と引き換えに、ゲームの進行中の開発をサポートするオプションを選ぶことが可能です。
しかし、Gorilla TagのほとんどのプレイヤーがプレイするQuestでは 、アドオン機能がなく、この手法を取ることはできません。
同じことが、時間の経過とともにゲームにコンテンツモジュールを追加したいゲームにも当てはまります。
たとえば、Beat Saberは、プレーヤーがゲームでより多くのことを行えるように、継続的に新しいソングパックを販売していますが、同作がApp Labにあった場合 、DLCとIAPの制限によりこれは現在不可能です。
このため、App Labにアドオン機能が追加されることは開発者とユーザーの両方にとって利益が大きいアップデートということができます。
OculusがApp LabでDLCやアプリ内購入ができるようになるアドオン機能を追加する見込みであることが明らかになりました。
アドオン機能の有無はアプリ開発者にとって収益を上げるための重要な要素です。
そのため、パワフルなVRゲーム・アプリを開発できる優秀な開発者に安心してプラットフォームを利用してもらうためにアドオン機能は欠かせません。
これまでApp Labは公式ストア外アプリを配信するため、DLCやアプリ内購入に関しては機能が付与されてきませんでした。
ところが、App Labにおけるコンテンツの数や売り上げが急激に成長したことで、非公式アプリだからと取り扱いに差を設けることが不合理になってきたといえます。
今回のアップデートによりApp Labのアプリが公式と扱いに差がなくなったことで、より多くの開発者がApp Labを利用するようになるのではないでしょうか。
参考:Oculus Plans to Enable DLC &In-App Purchases for App Lab Developers Later This Year[Road to VR]
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