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今回行われた「VR睡眠」とはVR HMDを被ったまま眠り、複数のユーザーがVR空間に集まって一緒に眠る行為を指します。
まるで修学旅行のような体験が可能で、寝ている間も他者と一緒にいる多幸感を得ることができ、またVRであるため、リアルで知らない相手とでも安全に同じ場所で睡眠をとることができます。
この「VR睡眠」は、数年前からVRChatなどのソーシャルVRで静かなブームとなっており、寝る時間はほぼ毎日必ずVR睡眠するようなヘビーユーザーも存在します。
NHKの番組「ねほりんぱほりん」で、ゲスト出演したVtuber「バーチャル美少女ねむ」により紹介されたことで一般にも知られるようになり、現在コロナ状況下でもリスクなく他者と安全に繋がりを感じる新たな方法として注目を集めています。
この「VR睡眠」は、公開の場で行われることが基本的にないため、VRユーザー以外にはなかなかイメージし難いという現状があります。
今回の「VR睡眠ライブ」は、その実態を明らかにするために公開生配信で企画されました。
この配信は2021年5月2日00:00AM(5月1日深夜)~08:24AMに実施され、
「のらきゃっと」
「バーチャル美少女ねむ」
「長兎路こより」
「こはるちゃん」
などのVtuberと、東工大助教のVR研究者「jumius」が参加・体験し、VR睡眠のメリット・デメリットを考察しています。
また配信は、平均同時接続136名もの視聴者が朝まで配信を見守る事態となっており、深夜にも関わらず生配信の総視聴者数は3,000、総コメント数は4,000を超えています。
8時間24分にも及ぶVR睡眠の体験と考察の結果、そのメリットデメリットが明らかになっています。
メリットとして、体験者としては一緒に寝られる多幸感の大きさを改めて実感できた点が挙げられており、また配信者としては、多くの視聴・コメント・スーパーチャットが集まり、Vtuberが「寝ているだけ」でコンテンツとなる可能性が実証されています。
視聴者側の視点に立ってみると、仮想の存在であるVtuberが配信していない時も存在しているような、「仮想キャラクターの存在感」をより強く感じる効果が見られています。
デメリットとしては、通常のVR環境に加えてHMDを被ったまま快適に睡眠するためのビーズクッションや、全身フルトラッキングする場合には電源・バッテリーなどの準備が必要であることが挙げられており、また現在のVR機器はVR睡眠に最適化されていないために、
・汗がこもりやすい
・慣れていないと睡眠が浅くなり熟睡しずらい
などの課題が明らかとなっています。
今回のVR睡眠ライブを終えて、参加者の1人でVR研究者でもある、東工大助教の「jumius」さんからのコメントが公開されています。
旅行やキャンプなどの「疲れは取れないけど集まって寝ること自体の楽しさ」に近いと感じました。
快眠とならなくても非日常の楽しみとして体験する人は増えてもよさそうです。
また、目はつぶってしまうのでやはり触覚提示はあると嬉しいと感じました。
遠距離ハグなど遠距離恋愛支援の研究例があるので活用できるかも。
エンタメとしては、隣で次々面白いことが起きていたようで寝ていた事をちょっと後悔しました。(趣旨的には寝てて正解のはず!)
「誤認識寝言」は面白いアイデアですね。バーチャルな存在が睡眠を見せることで24時間生活している存在感が供給される、という観点も興味深かったです。
VR HMDをつけたままVR空間で他ユーザーと眠る「VR睡眠」の公開生配信が、今月1日深夜~2日朝に行われました。
本配信にはVtuberたちと東工大助教の「jumius」さんが参加し、約8.4時間にも及ぶVR睡眠を体験・考察をしています。
その結果、メリットデメリットがそれぞれ判明しています。
今までも音声だけの「睡眠ASMR」というのはありましたが、VR空間で寝るというのは斬新ですね。
メリットデメリットを踏まえた上で、体験してみてはどうでしょうか。
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