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今回ジョリーグッド社が行う遠隔VR国際医療セミナーは、今年3月27日(土)に開催される日本国内最大規模の医学会「日本循環器学会学術集会」の学会長主催セミナーにて実施されるもので、日本会場である「パシフィコ横浜」と
米・ラトガース ニュージャージー州立医科大学
米・ハーバード大学 ブリガムアンドウィメンズ病院
の日米間3拠点をオンラインとVRで繋いで、日本時間午前8時~9時30分に行われます。
パシフィコ横浜講演会場におけるオンサイトとweb配信の2つの参加形態をとった、「ハイブリット形式」での開催が予定されており、日本側からは
奈良県立医科大学付属病院 循環器内科 医長 渡邉 真言先生
獨協医科大学 埼玉医療センター 循環器内科 准教授 中原 志朗先生
株式会社ジョリーグッド 代表取締役CEO 上路 健介さん
が登壇します。
セミナーでは、同社が提供するVR臨床教育プラットフォーム「オペクラウドVR」を使って制作した、日本循環器学会が監修するTAVI(経カテーテル的大動脈弁留置術)の医療教育VRコンテンツを活用し、現在世界各国で制限されている医療従事者の学びの機会の創出と、国際間での医療技術の伝達手法の新しい形を目指しています。
心臓の弁の病気である大動脈弁狭窄症の治療法TAVI(経カテーテル的大動脈弁留置術)には、
・心・脳血管X線撮影装置を組み合わせたハイブリット手術室
・循環器、心臓外科、臨床工学技士や麻酔医など複数の診療科をまたぎ結成されるチーム
からなる「チーム医療」が必要不可欠です。
チーム医療において、コミュニケーション不足による連携のズレなどが生じることは、致死的な合併症を引き起こすリスクにつながり、チーム医療の教育・訓練を実践以外で実施することは難しいとされている現状があり、TAVIの実施においても人材の育成が課題となっています。
新型コロナウイルスの影響により、世界各地の医療業界では、
・従来行っていたハンズオンセミナー
・臨床実習
といった学習機会が制限される状況が続いています。
各地で開催されている医学会も同様に、国際間での技術発信や学びが困難となっており、その状況に加えて、2024年から医師の働き方改革により本格的な労働規制も行われます。
医師の勤務時間や学習時間が圧迫されることで、医療全体の大幅な質の低下やさらなる医師不足が懸念され、国内外を問わず、医師の移動を伴わず密を避けた医療技術の共有や学びの新しいツール開発が早急に必要とされています。
「オペクラウドVR」はジョリーグッド社が提供するVR臨床教育プラットフォームです。
医療施設に高精細360度カメラとサーバーを常設し、
・あらゆる症例を簡単に高精度VR化
・術者目線の技を360度視点で体験学習できる
といったサービスが提供されます。
コロナ重症患者への治療で使用する人工心肺ECMOのトレーニングのほか臨床実習ツールとして、医科大学をはじめとする教育機関や研究センターや医療機器メーカーの安全教育など、多様な機関で導入されています。
詳細はこちら:オペクラウドVR
日本循環器学会が監修するTAVIの医療教育VRコンテンツは、実際の患者へのTAVI手術を高精度360度撮影でVR化しており、複数人で構成されたハートチーム全体の動きを把握することができます。
また、TAVI手術の各工程の重要ポイントをまとめた執刀医目線のダイジェスト版も制作され、
場面ごとにチームでの声がけや連携
が体感できる設計となっています。
さらに「執刀医が手術中に常時確認している患者の心拍や血圧などのバイタル情報」「7カテーテル手技自体を確認するためのアンギオ装置」「経食道心エコーによる画像情報」も付加されており、トレーニングに適したコンテンツとなっています。
ジョリーグッド社が開発したVR臨床実習プラットフォーム「オペクラウドVR」の遠隔機能「多接続リモートVR臨床システム」。
「多接続リモートVR臨床システム」は、講師と受講者が一箇所に集まることなく、どこからでも治療スタッフの視野を一斉に体験できる次世代型医療教育システムとなっています。
受講者が多数の場合でも、現場の同じ位置に立っているかのようなVR実習を一斉に実施することが可能となります。
講師はタブレットアプリでアノテーションすることで、受講者の視野を誘導することができます。
遠隔VR国際医療セミナーの開催にあたり、日本循環器学会が監修するTAVIの医療教育VRコンテンツが新たに制作されました。
収録症例を執刀した奈良県立医科大学付属病院循環器内科講師の渡邉真言先生を講師に迎え、日本とアメリカ拠点の医療従事者に対し臨場感のあるTAVIの臨床体験の提供を目指しています。
古来「百聞は一見に如かず」と言いました。学会の重要な使命の一つに、最新情報の発信とそれに関する意見交換を通して、医学・医療の発展に寄与することがあります。
最新技術の共有は、理想的にはその現場に介して生の技術に触れ、意見を交わし切磋琢磨することですが、物理的に不可能でした。
過去には、学会ではビデオによる供覧、手術現場からのライブ配信という手段がとられておりました。
しかし、このVRシステムを使うと、あたかも手術現場と同様の情報量を共有できます。
今後、VRは間違いなく最も強力で効果的な情報共有ツールとして、医学教育(卒前卒後)、医学研究に必須のアイテムになると信じました。
そこで、このシステム自体を学会員に知ってもらうことが重要と考え取り上げました。
VRの潜在的な必要性は皆が理解していたことでしょうが、コロナ禍により後押しされ、一気に普及することでしょう。
その端緒となれば幸いです。
また下記の日程で、遠隔VR国際医療セミナーで使用するVRコンテンツの体験展示が行われます。
会期:2021年3月26日(金)~ 3月28日(日)
3月26日(金)8時30分~19時00分
3月27日(土)8時00分~19時00分
3月28日(日)8時00分~15時30分
場所:パシフィコ横浜 ノース1F ブースNo.6
2021年3月27日に開催される第85回日本循環器学会学術集会。
この学会内で学会長主催セミナーの一つとして、遠隔VR国際医療セミナーが実施されることとなりました。
米国と日本国内の3拠点をオンラインとVRで繋ぐセミナーが実施されるのは、今回が世界初の試みとなります。
大病院で勤務している医師も、過疎集落や離島の診療所に勤務している医師も、もっといえば、世界中、どこの国にいる医師でも同等の最新技術研修が受けられるようになりそうなこの試みは、学習機会の不平等を解消する一助になりそうですね。
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