- 週間ランキング
顔の表情は私たちが他の人と対面してコミュニケーションする場合に重要な役割を果たします。
一言も発することなく、幸福や絶望から怒りや恐れまでさまざまな微妙な感情を表現することができるからです。
しかし、残念ながら、このタイプの非言語的コミュニケーションはバーチャルの世界ではいまだ未成熟なままと言わざるを得ません。
HTCが今回発表したHTC VIVE Pro用のVIVEフェイシャルトラッカーは、この問題の解決策となります。
VRゴーグルの下部に接続するフェイシャルトラッカーは唇、歯、舌、あご、頬の38ポイントの動きをリアルタイムで追跡可能です。
VIVEフェイシャルトラッカーは、応答時間が10ミリ秒未満の60HzのトラッキングレートとIRイルミネーターを備えたデュアルカメラソリューションを使用しています。
そのため、暗い照明条件でも顔の下半分が行うすべての微妙な表情を詳細なレベルの精度でキャプチャすることが可能です。
これをVIVE Pro Eyeと組み合わせることによって、
・ソーシャルVR
・エンタープライズトレーニング
・遠隔教育
およびその他のさまざまな潜在的なユースケースに最適な完全な顔追跡ソリューションが得られます。
もう一つ注目されているVIVEフェイシャルトラッカーの用途がVTuberに代表されるバーチャルキャラクターの演出です。
ヨーロッパにあるXRコンテンツ制作スタジオRetinizeの共同創設者兼CTOのジャック・モロー氏は、VIVEフェイシャルトラッカーによって「VRでのパフォーマンスキャプチャをまったく新しいレベルに引き上げ」られると称賛し、以下のように語っています。
ユーザーはリモートで共同作業を行い、わずかな時間とコストであらゆるメディアのコンテンツを作成できます。
アクターはキャラクターをそのまま体現し、他のリモートアクターと直接対話します。
最後に、誰でもアニメーターになることができます。
バーチャルキャラクターに表情をつける際、出来事が起こってから数テンポ遅れるため不自然さが付きまといます。
VIVEフェイシャルトラッカーの即応性によってリアルタイムに表情をつけられるようになるため、VTuber配信でも視聴者とのコミュニケーションを親密にすることが期待できます。
フェイシャルトラッカーに加えて、HTCはVIVEトラッカーにいくつか重要な改善を加えた3回目のモデルチェンジも発表しました。
VIVEトラッカーは初代モデルが発売以来、エンターテインメントや医療から職場でのトレーニングやスポーツまで、さまざまな業界で使用され、市場で最も人気がある人気のあるボディトラッカーのひとつです。
新しいトラッカーは、従来モデルより
33%小さく、15%軽量
バッテリー寿命を74%改善
といった改良が施され、より長く、より生産的なセッションが可能です。
より小さく、よりコンパクトな設計にもかかわらず、トラッカーは、以前のモデルに搭載されていたものと同じサブミリメートルの追跡精度と240度のFOV追跡を実現しています。
HTC AmericaのGMであるダン・オブライエン氏は公式プレスリリースにおいて
より小さな設計とより効率的なエネルギー管理により、この次世代のVIVEトラッカーは、VRの実用性と没入感を高め、業界やユースケース全体でテクノロジーをさらに採用できるようにします。
とコメントを発表しました。
第3世代のVIVEトラッカーは、前の世代との下位互換性があり、元のVIVEトラッカーと同じポゴピンと取り付けレイアウトを使用しています。
また、SteamVR 2.0および1.0トラッキング、およびすべてのSteamVRベースのヘッドセットと完全に互換性もあります。
HTCが次世代トラッカーと表情トラッカーを発表しました。
特に表情トラッカーは細かい表情をそのままバーチャルキャラクターに反映することができます。
VTuber活動をしている人にはとても魅力的なデバイスではないでしょうか。
これから顔芸をアピールポイントにするVTuberが増えてくるかもしれませんね。
日本国内での販売開始に期待したいです。
参考:HTC Unveils VIVE Facial Tracking And Next Generation VIVE Trackers[VR Scout]
Copyright ©2021 VR Inside All Rights Reserved.