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僕は現在VRInsideにインターシップに来ています。
少し前まではVRのことはほとんど知りませんでしたが、この機会にVRの歴史についてたくさん調べてみました。
そこでVRの歴史を誕生から現在までまとめ、お届けしようと思います。
VRという言葉は聞いたことがあってもそれが何か知らないという人もいるのではないでしょうか。
VRとは、Virtual Realityの略で仮想現実とも広く知られており、簡単に言えばコンピュータ上に人工的な環境を作り出し、まるで現実かのような感覚を味わえる技術の事です。
主にVRヘッドマウントディスプレイ(以下HMD)を装着することで体験します。
それによって360度VRの世界に入り込むことができ、驚きの没入感を得られるのです。
それでは実際VRとはどのような事に使われているのでしょうか。
まず紹介するべきはなんといってもVRゲームでしょう。
HMDをつけて360度ゲームの世界に入りきった状態で行うゲームは、今までの常識を覆すような迫力感、そして没入感があります。
また、職業訓練などでも使われています。NASAで宇宙飛行士の訓練にも使われていたし、医療ではバーチャル患者に手術を施して訓練することもできます。
このようにVRはすでに社会に貢献しているものなのです。
1930年代に、エドウィン・リンクが開発したリンク・トレーナーという飛行機シミュレーターがあります。
第二次世界大戦中にパイロットの操縦訓練として使われたもので、シミュレーターによって実際に飛行していないが飛行しているような感覚になれる点がVRと少し似ています。
VRの前進技術ともいえるでしょう。
1940年代には円盤状の写真フィルムを挿入して覗き込むと立体視で写真を鑑賞することができる、ビューマスターが開発されます。
ビューマスターはモニターをのぞき込んで見ることや、3D画像が見れるという点で現在のHMDと似ています。
このビューマスターが進化してHMDとなったとも言えます。
VRはもともとは詩人アントナン・アルトーが芸術用語として生み出した言葉です。
その頃は今と意味が違っていて「現実のエッセンス」という意味でしや。
造った正確な時期は分かりませんが、1948年に他界しているので少なくとも1948年より以前と考えられます。
HMDが初めて誕生したのは1968年、アイバン・サザランドによって開発されたダモクレスの剣です。
ちなみにその時はVRという認識はなく、「Ultimate Display(究極のディスプレイ)」として構想されていました。
頭を動かすとそれに合わせて動く「トラッキング機能」を搭載していて、構成する要素も現在のHMDと同じでした。
VRが実用レベルになったのは1986年、NASAが開発したものです。
宇宙飛行士を訓練するためにわざわざ宇宙に行くのは手間も費用もかかるため、VRで宇宙空間をつくり訓練できるようにと研究・開発されたものです。
NASAが実用的な使い方をしたものの、まだVRは大衆的な言葉ではありませんでした。
VRが認知され始めたのは1989、1990年ごろです。その理由は二つあります。
一つは1989年、アメリカにてジャロン・ラニアーが設立したVPL Researchというベンチャー企業がデータグローブという製品の紹介の場面でVRを使ったからです。
そこで初めてVRが現在の意味で知られるようになりました。
もう一つは日本の松下電工(現Panasonic)がシステムキッチンのオーダーメイドを行う際に詳細な図面を見せて説明するのは難しいということで、代わりにVRで寸法を見せる技術を開発したからです。
これが世界から注目を浴び、日本でもVRが有名になりました。
1990年、SGIという企業がコンピューターグラフィックスに特化したコンピュータを出し始めました。
その登場を機に、1990年から1999年まで第一次VRブームとも言える大きなVRブームが起こり、VRの開発に国の予算が多く取り付けられました。
そのブームはすさまじく、「VRで交通事故を無くす」という名前の開発をすれば簡単に何億円もの予算が取り付けられるほどでした。
1994年にはSEGAからVRヘッドセットを装着し、筐体に乗って表れる敵を撃ち落とすアトラクションが登場。
日本にも上陸し、注目を集めました。
しかし1999年、当時5000万円したSGIのマシンと同じことができてしまうパソコンパーツが3万円くらいで発売されます。
そのため商社は撤退、合わせてVR関連会社は消えていきVRブームは終わってしまいました。
2012年、アメリカにてパルマー・ラッキーがクラウドファンディングを行いOculus Riftを開発。
Oculus Riftにより、VRコンテンツ制作が過熱します。
2014年にOculus VR社がFacebookに買収され、VRブームの決め手となります。
2016年にはHTC社のVR製品vive、スマートフォンに装着して使うことのできるGearVR、そしてPS4と接続できるPSVRの登場により今年2016年はVR元年と呼ばれます。
VRって今急激に成長しているカテゴリなんですね。
確かにVRが今よりもっと進化すれば世間に馴染み深いものになることは容易に想像できます。
早く普及してVRでいろんなことをしたいですね。
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