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Lytroは、撮影後にピント調節が可能なカメラである「ライトフィールド・カメラ」を基幹製品としているメーカーだが、同社は昨年ターゲットとする顧客層をコンシューマーからプロフェッショナルに転換し、VRライトフィールド・カメラ「Immerge」を開発した。
球形の「Immerge」の最大の特徴は、カメラから取り込んだ周囲の環境が持つ色や輝度といった光情報を保存しておいて、その光情報に基づいた演算によって、リアルタイムにピント調節が可能なことである。
リアルタイムにピント調節が可能になることで、同VRカメラを任意の1ヶ所に固定して撮影しても、まるでカメラを動かして撮影しているかのように画像のすべての箇所にピントが合う効果が得られる。
同VRカメラから得られる「まるでVRカメラを動かして焦点を合わせている」かのような効果について、Lytroの公式ブログでは「リアリスティックな6DoF」(6 Degree of Freedom:6度の自由度)という言葉で説明している。
通常のVRカメラは、カメラ位置を中心にして360°の範囲を撮影するのだが、これはつまり、中心地点に対するx軸、y軸、z軸について自由な回転が可能なことを意味しており、言って見れば「3度の自由度」がある。
リアルな世界の画像ではなくCGでバーチャルな3次元空間を構築するゲームエンジンは、任意にカメラアングルを変えられるという「3度の自由度」に加えてカメラの位置も変えられるので、座標軸の移動を含めた「6度の自由度」を実現している。
Immergeはゲームエンジンと同等の6DoFを実現しているうえに、ゲームエンジンとは異なり現実の世界を撮影しているので「リアリスティックな6DoF」を特徴にしていることになる。
このほど公開されたデモ動画は、Immergeで撮影された動画をリアルタイムでVRヘッドセットから視聴する様子を収めている。
同動画で注目すべきところは、視聴者の頭の向きだけではなく頭の位置に連動して動画が変化するところである。
通常のVRカメラを使って定点撮影した場合、画像はVRヘッドセットの回転しか連動しない。
ちなみに同動画は、月面着陸画像はNASAが地上で撮影した捏造物であるという都市伝説を最新のテクノロジーで再現したブラックユーモアのあるものとなっている(もっとも、同動画では撮影スタッフが丸写しになるというタネ明かしもしているが)。
Immergeの活用法として考えられるのがパブリックビューイングであるが、そうした事例はまだない、とのこと。
デモ動画について解説しているLytro公式ブログ記事
http://blog.lytro.com/post/149677078015/a-seminal-day-in-vr-announcing-moon
参照元URL:http://vrscout.com/news/lytro-live-action-vr-camera-demo/
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