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それにあわせて発売された「Acer Windows Mixed Reality ヘッドセット」そして、Windows MRについて紹介していきます。
Windows MR(MR)はWindowsが開発しているMR(複合現実:Mixed Reality)のプラットフォームで、MicrosoftがリリースしたMicrosoft HoloLendsのほかにも、様々なサードパーティー社から対応ゴーグルが発表されています。
中でも「Acer Windows Mixed Reality ヘッドセット」は開発者版そして、製品版が最も早くリリースされているのでこの後で紹介していきたいと思います。
「MR」は、Mixed Reality(ミックスドリアリティ)の頭文字を取った言葉で、「複合現実」のこと。
私たちがが存在する「現実世界」と、VRの様なコンピューターが作り出す「仮想世界」とを「複合」させた現実を、「複合現実」と呼びます。
ヘッドマウントディスプレイなどのデバイスを使用することで、コンピューターが作り出す「仮想世界」に入り込んだかのように感じられる「VR(バーチャルリアリティ)」。
GPSなどの技術を使用することで、我々人間だけでは知覚できない情報をも知覚できるように「現実世界」を拡張してくれる「AR(オーグメンテッドリアリティ)」。
この「VR」と「AR」を組み合わせた技術が「MR」といえます。
MRを実現する方法として、Microsoft HoloLendsのような投影可能なレンズに、仮想現実のホログラフィックを投影することで、レンズで透過して見えている現実と投影されたグラフィックをミックスさせるやり方があります。
10月17日に配信されたWindows 10の「Fall Creators Update」に合わせて今まで開発者向けのみの販売であったAcer社の「Acer Windows Mixed Reality ヘッドセット」が一般向けの製品版として発売されました。
開発者向けにひと足早く発売されたデベロッパーキットが、Windows MRデバイスの中でも最も早いリリースである点や、非常に高いコストパフォーマンスの面などで注目度も上がり予約開始から10分足らずで予約分を完売させたほどです。
Windows MR Headsetデベロッパーエディションの予約を再開させていただきましたが、ご好評につき早くも予約定数に達しました。お買い求めありがとうございました。#MR#mixedreality#Windowshttps://t.co/iwkna453q0
— 日本エイサー(Acer Japan) (@AcerJapan) 2017年7月27日
そんな大人気のヘッドセットの一般販売の製品版として発売される今回のデバイスも数多く発表されているWindows MRの中でも、最も早くリリースされた製品版のデバイスとなります。
ここからは「Acer Windows Mixed Reality ヘッドセット」の特徴や詳細なスペックを紹介していきたいと思います。
開発者版と製品版は性能こそ全く同じですが、デベロッパーキットには付属していなかったモーションコントローラーがセットでの販売になっていたり、イアフォンジャックの位置やゴーグル本体の固定用のヘッドバンドの形状が使いやすいようにマイナーチェンジされているようです。
やはり、MRで遊ぶ場合はモーションコントローラーが必須だと感じるのでモーションコントローラーがセットになってくれたのは非常にお得感があります。
HTC VIVEやOculus Riftは、首の向きや位置情報を読み取るためにヘッドマウントディスプレイとは別に外部のセンサーを用いてトラッキングする「アウトサイドイン方式」を用いています。
Windows MRでは、ゴーグル本体のカメラを使って外の風景を読み取り位置情報をトラッキングする「インサイドアウト方式」を採用しているため、部屋にトラッキング用のデバイスを設置したりする必要がない為PCにゴーグルを接続するだけの簡単なプロセスでセットアップが出来ます。
先ほど紹介した「インサイドアウト方式」のトラッキングは「アウトサイドイン方式」よりも精度や自由度が低いというのが定説でした。
しかし、「Acer Windows Mixed Reality ヘッドセット」では6自由度(6DOF)という前後・左右・上下の移動、傾き、回転を精密に感知することが可能です。
これにより、バーチャルの空間を自由に歩き回ったり、触れたりできるインタラクティブな体験を高いリアリティの中で体験することが出来ます。
「Acer WWindows Mixed Reality ヘッドセット」のさらに大きな特徴の一つがMRへ没入する際のその没入感を損なわないために計算されたデザインです。
ゴーグルの重さやヘッドバンドの締め付けは装着時の違和感から没入感を損なってしまう場合があります。
「Acer Windows Mixed Reality ヘッドセット」は本体の重さが、440gと600g近くあるHTC VIVEやPSVRより200gも軽いというかなり軽量です。
またヘッドバンドも目の周りで固定するゴーグル型ではなく、PSVRの様な頭の上で固定するタイプで目が押し付けられるという感覚はほぼないでしょう。
ダイアルを回すことでバンドの締め付けは微調整が可能なのでユーザーの頭にフィットします。
また、フリップつきのバイザーも特徴的なデザインでゲームやコンテンツのプレイ時にはバイザーを上に上げるだけで中断し、現実世界に戻ることが出来ます。
型番 | AH101 |
JANコード | 4515777589451 |
視野 (FOV) | 95° (フレネルレンズ) |
ディスプレイサイズ | 2.89 インチ ×2 |
解像度 | 2,880×1,440 (単眼:1,440×1,440) |
PPI (Pixel Per Inch) | 706 |
液晶モジュール(LCM) | Impulse BL LCD |
リフレッシュレート | 60 Hz (HDMI 1.4) / 90 Hz (HDMI 2.0) |
IPD (Interpupillary Distance) | 63 mmに固定 (ソフトウェアにより ±8 mmまで調整可能) |
トラッキングセンサー | ジャイロスコープ、加速度計、磁力計、近接センサー |
トラッキングカメラ | B+W VGA カメラ |
オーディオ | 3.5 mm オーディオジャック |
ケーブル | HDMI 1.4/2.0 + USB 3.0 ケーブル (4 m) |
カラー | クリアブルー |
本体サイズ | 195.8 (W)×143.4 (H)×384.2 (D) mm |
本体質量 | 440 g (ケーブル含まず) |
付属品 | モーションコントローラー ×2、保証書 |
保証期間 | 1年間センドバック保証 |
Acer WindowsMixed Realityヘッドセット公式ページ
「Acer Windows Mixed Reality ヘッドセット」のみならず様々なメーカーから開発者や一般向けの製品版としてWindows MR対応デバイスが登場予定です。
ここからはこれから登場する、すでに発売しているWindows MRヘッドセットを表で簡単に紹介していきたいと思います。
現在Windows MR ヘッドセットは主に、AcerのほかにもASUS、 Dell 、HP、Lenovoから発表されています。
メーカー・製品名 | ディスプレイ | リフレッシュレート | 視野角 | 価格 |
Acer Windows Mixed Reality Headset | 解像度1440×1440のディスプレイ×2 | 最大90Hz | 95° | 59,184円(税込み) |
Dell Visor | 解像度1440×1440のディスプレイ×2 | 最大90Hz | 95° | 449.99ドル(約5万円) |
HP Windows Mixed Reality Headset | 解像度1440×1440のディスプレイ×2 | 最大90Hz | 95° | 64,584円(税込み) |
Lenovo Explorer | 解像度1440×1440のディスプレイ×2 | 最大90Hz | 95° | 399ドル(約4万5千円) |
ASUS Windows Mixed Reality Headset | 解像度1440×1440のディスプレイ×2 | 最大90Hz | 95° | 449ユーロ(約6万円) |
Windowsが認証するスペックを満たす必要があり、スペックはすべての製品でほぼ同じという結果になっています。
今回は、Windows MRについて紹介していきましたが、次回は最速で発売されたAcerのWindows MR ヘッドセットや対応PCのレビューをしていきますのでぜひチェックしてみてください。
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