VRやAR、MRはエンターテイメントやゲーム以外に、たとえば教育やトレーニング、建築など様々な分野での活用が進んでいるが、外国語学習においても大きな効果を発揮すると期待されている。


没入度の高いバーチャル空間によって、実際に外国へ行って現地の人間と直接話すかのようなリアルな体験が可能になる。これによって体感的に外国語に触れることが可能になり、より高い学習効果を得ることができるとされている。


現在、英会話能力のニーズは特に中国において高まっており、中国市場向けのMR英語学習プログラムが登場、現在開発が進められている。


概要


MR技術を活用した外国語学習プログラム


教育プログラムを開発するカナダの企業、MRC Education Services Canadaは、中国のソフトウェア企業JIAHE Technology Companyとの共同で、MRを活用した英語学習用のプログラムを開発、テストを行なっている。


同社が開発するプログラムはMR技術と、インターネットを通じて音声通話を行うVoice Over IPを活用して、没入感の高いバーチャル空間での外国語学習を可能にするものだ。


このプログラムは中国市場向けに開発が進められており、MRを使用したプログラムと、ネイティブスピーカーの教師によって中国人生徒の英語力の向上を目指すものだ。


英語学習のニーズが高まる中国


中国経済が成長し、欧米の企業や市場にも同国が大きな影響を及ぼすようになるにつれて、中国国内では英語力向上のニーズが高まっている。


MRC Education Servicesが開発するプログラムはこのようなニーズを満たすもので、MRを活用して、生徒はマンツーマンの英語学習を行うことができる。英語を学ぶために現地を訪れなくても、従来よりも高い学習効果を得られると期待されている。


MRを用いた外国語学習


外国語を流暢に話せるようになるための最適な手段は、その言語が使用されている国に直接赴いて、その国の文化や風習に直接触れることだとされている。


しかし留学となると膨大な時間を要するし、そのための費用もかかる。MR技術は外国語学習におけるこういった短所を補うことが可能で、生徒はヘッドセットを装着して、擬似的にではあるが体感的に外国語や、現地の文化に触れることができる。


それによって、従来の座学やテキストベースでは不可能だった高い学習効果を得ることが可能とされている。


世界中の様々な場所へトリップ


現在開発が行われているMR英語学習プログラムでは、生徒はヘッドセットを装着して様々な国へのバーチャル旅行が可能となる。たとえばパリのエッフェル塔や、エジプトのピラミッド、ローマのコロッセウムなどにバーチャルトリップすることができる。


生徒はそこで、ネイティブスピーカーの話者と、まるで実際に現地で会話しているかのような感覚で外国語に接することができる。聴覚、視覚をフル活用した外国語学習を可能にするものだ。


アバターを用いてボディランゲージも表現可能


本プログラムの特徴的な点は、生徒はアバターを用いてVR空間に没入し、自分の動きを相手に伝えることができることだ。ボディーランゲージは外国語学習や、他国の文化を学ぶにあたって重要な要素だとされている。


身振り手振りや、言葉のトーンが伝わったほうが、自分の言わんとしていることが相手によく伝えることができる。MRを用いた外国語学習ではボディランゲージや、音声通話を通して、より現地で行われるリアルで自然な会話に近づくことが可能になる。


参照元:VRFocus Mixed Reality For English Language Learning


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情報提供元: VR Inside
記事名:「 中国で高まる英会話能力のニーズ、MRで英語学習を行えるプログラムをカナダ企業が開発中