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警備業界では初のVR研修ですが、社員教育や技能の教育のためにVRを活用する場面は珍しくなくなってきているように思います。今回はそんな研修にVRを活用できるのかをテーマに様々な実例を交えて紹介していきたいと思います。
今回セコムが導入したVRの研修プログラムは、ヘッドマウントディスプレイを装着して、画面に表示される全周囲の映像を見ながら、その状況における模範的な対応を疑似的に体験し、学習するものだそうです。
VR技術を活用した研修プログラムのメリットは、準備・片付けに多くの費用がかかる研修、危険性が高く体験機会が限られてしまう研修を、より多くの社員が安全に疑似体験、学習するメリット、つまり、安全面とコストパフォーマンスの面で従来の研修より優れているといいます。
また、現在具体的な研修プログラムとしては、「煙が充満する中での避難誘導」「避難器具の体験シミュレーション」があり、それら以外にも順次VRに適した研修コンテンツを充実させて行くそうです。
コンテンツを増やすことで一つのデバイスで様々な研修に変更できるのもVRの利点ですね。
ここからはセコム以外にも様々な場面でVRが研修に利用されている例をまとめていきたいと思います。
株式会社デジタルナレッジでは、様々な企業に向けて、研修に使える教育用VRコンテンツの制作を行っています。
教育用VRコンテンツ制作では、「マニュアル型」「体験型」という二種類のコンテンツタイプと、実写とCGといった制作手法を最適な形で組み合わせて制作可能で、教育用VRコンテンツ制作だけではなく、VRを取り入れた教育設計、学習プログラム設計など、効果的な教育用VRコンテンツの活用方法等のマネジメントも行っているそうです。
マニュアル型は手順等を示すマニュアルコンテンツをVR技術を使って教材化、特に、機械や立体のモノの操作、時間経過に応じて変化するような手順には有効で実際に教師が道具の使い方を教えてくれているような状態のVRで操作の手順を覚えられます。
VRトレーニングは対人トレーニング、シミュレーションなど、相手や場が必要なものを簡易的にVR教材で実現します。例えば、接遇(店舗の接客等)や、面接、多くの人数の前での発表体験などに有効で実際に数をこなして覚えていくような体験が必要な訓練を高い没入感の中で体験可能です。
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医工連携領域で国際医療福祉大学大学院 杉本真樹准教授(医学博士)は、バーチャルリアリティによる医用画像支援と医師の技術向上を目指したトレーニング・シミュレーションを実践検証しました。
実際のVRを利用したシミュレーションでは患者の体内に入り込んだような感覚で臓器の裏側や内腔を、自分の周囲360°にわたって全方位的に捉えることができ、専用スタイラスを使用することで直観的に奥行のあるオブジェクトをインタラクティブに操作することができます。
また通常のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)型と比べ一般的なメガネの装用と変わらないzSpaceメガネを使用し、装着の煩わしさがなく手術者の負担を大幅に軽減させることに成功。
これにより、患者個別の3D解剖データをポリゴン表示し、手術中の画像支援として利用できることを実施検証したそうです。
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株式会社積木製作が株式会社明電舎のために開発したVRを利用した安全体感教育コンテンツが、好評を受け、株式会社積木製作が様々な現場を持つ企業向けに安全確認のためのシミュレーション用VRを開発しています。
労働災害ゼロを目指し、汎用性の高いコンテンツをラインナップし、簡易なパッケージで日本を支えている企業に提供するとのことです。
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米国のファーストフード企業、ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)は同社の新人社員の教育用のコンテンツ「The Hard Way: A Virtual Reality Training Experience」を開発しました。
体験者に対してフライドチキンの揚げ方をレクチャーするためのVRコンテンツとなっており、まるでVRのシミュレーションゲームを遊んでいるかのような感覚で、VR空間に表示された実際と同じ調理器具でフライドチキンを揚げていき、その手順を学習出来ます。
ゲームの様なデザインをしていますが、しっかりと学ぶこともできるので、従業員の意欲向上にもなっているそうです。
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