SNSやLINEなどでのコミュニケーションにおいて絵文字を使うのは日常的だ。その場の状況や雰囲気に応じてスマイルやゴーストなどの様々な絵文字を入力するだけで、文章の印象が大きく変わる。


10月3日より発売が開始されたiPhone Xでは、3Dの絵文字をユーザーの顔の動きに合わせて表示する「Animoji」機能が搭載され話題となっているが、この3D絵文字をAR表示できるアプリ「HoloCam」が登場した。


「HoloCam」はアップルのARプラットフォームARKitに対応しており、iOS 11をインストールした端末で利用することができる。


「HoloCam」について


3Dの絵文字をAR表示


「HoloCam」では3Dの絵文字やテキスト、写真、もしくはユーザーが描いたドローイングをARで現実世界に重ね合わせて表示することができる。


AR表示した絵文字キャラクターは、まるで現実世界に実際に存在するかのように表示することが可能だ。AR表示した絵文字やテキストは、スクリーンショットを撮影したり動画を撮影することができる。


様々なコンテンツをAR表示可能


本アプリはシンプルな操作方法で使用できる。アプリを起動して表示したいコンテンツのジャンルを選び、それぞれドローイング、テキスト、絵文字、写真の4項目の中から気に入ったオブジェクトを選択するだけで、それらをAR表示することができる。



AR表示したオブジェクトはスマートフォンの画面をなぞるだけで回転させたり、デバイスを動かすことによってオブジェクトを配置することもできる。アプリ内で使用できるコンテンツはすべてAR表示することが可能だ。


39の顔文字が使用可能


現在のところ、「HoloCam」でAR表示できる絵文字は39種類のみとなっており、スマイル系の絵文字が使用可能になっている。


しかし本アプリには、カメラロール内の写真や、もしくは自分で手書きした絵やメッセージなどもAR表示することができる。


ARが普及して、様々なコミュニケーションアプリでもAR機能が実装されるようになれば、空中にAR表示された絵文字やメッセージによってコミュニケーションを行う方法が、今後普及するかもしれない。


「HoloCam」で使用できるAR機能は極めてシンプルなものであるが、ARを用いたコミュニケーションの可能性を示すものだ。


コミュニケーションで活用できるモバイルARアプリ


「Neon」



ARKitで開発されたナビゲーションアプリ「Neon」は、様々な場所で使用することのできるアプリで、現在デモ動画が公開されている。本アプリを使うと、たとえばイベント会場にいる友達に矢印がAR表示されたり、ホームパーティを開く場所にサインをAR表示できる。


「Neon」は人に合う際に有効なアプリで、同アプリに友達のスマホを事前に登録しておくと、友人のいる場所が地図で表示される。そして友人がいる場所に近づくと、その場所を指し示す矢印がAR表示される。


また、目的地を案内する場合にも「Neon」は役に立つアプリだ。公開されたデモ動画では、ホームパーティが開かれる場所を地図から選択する。すると、選んだ場所にAR表示するメッセージを入力する画面が現れる。メッセージを入力すると、選んだ場所にメッセージがAR表示され、様々な人がアプリを通してAR表示されたメッセージを閲覧できる。


参考:会いたいヒト・行きたい場所にAR情報を付加できるARKitナビゲーションアプリ「Neon」のデモ動画公開


「Vuforia Chalk」



「Vuforia Chalk」は、テレビ電話のようにスマートフォンのカメラに映った映像を相手と共有し、相手はその映像に指で、もしくはスタイラスを使って書き込みを行うことができる。


本アプリは何かを説明する際や、指示を伝えるときなどで活用できる。相手が見ているものと同じものをスマートフォンを通して見ることができるので、説明する側はより容易に、かつ具体的に説明できる。


たとえば、設備やデバイスの説明をする際に、相手に操作してほしい場所にARで矢印をつけたり、文字を書き込みながら説明を進めることができる。これによって説明を受ける側も短時間で充実した説明を受けることができる。もし疑問があれば、映像に書き込みをして質問することもできる。


ARによって指示内容が視覚化されるので、口頭のみによる説明にありがちな誤解や聞き違いといったミスを予防できる。また、書き込みに使える色は複数あるので、どちらが書いたものなのか分からなくなってしまうこともない。


参考:ARで「書き込み」できるVuforia ChalkアプリがiOS11用に提供開始


「Skrite」



「Skrite」は、iOS 11のAR機能を用いて空中にメッセージをAR表示して残すことができる。空中にメッセージを書き込んだり写真を貼り付けることが可能で、リアルタイムで他のユーザーと共有される。また、アプリを通して同じ空を見ているユーザーからのメッセージを受け取ることもできる。


また、自分が実際にいる場所だけでなく、離れた場所の空をアプリ経由で見ることも可能だ。お気に入りの観光地や、友人が住む街の空にARでメッセージを書き込むという使い方もできる。


一緒に旅行に行ったグループだけで共有できる記念写真を現地の空に貼り付けておいたり、もしくはポストカードのような形で空中に浮かぶARメッセージを届ける、などといった様々なユニークな方法で利用できる。


参照元:ARKitを使って空にメッセージを残せるiOS用ソーシャルアプリ『Skrite』


参考:Next Reality Put 3D Emojis &Text in Your Videos with Holocam


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情報提供元: VR Inside
記事名:「 3D絵文字をAR表示するアプリ「HoloCam」がiOS対応でリリース