海外メディアViceは、VR動画「The Dark Corner」を紹介した。



悪夢を見ているようなVR動画


3つのホラー系ショートフィルムを収録したVR動画アプリ「The Dark Corner」は、この動画を制作したフィルムメーカーGuy Shelmerdine氏の悪夢をVR動画としたものだ。まずは、何の説明もなしに同アプリのトレーラー動画を見て頂きたい。



同動画には、一度見たら忘れられないような不気味な風景、悲鳴を出さずにはいられないキャラクターが登場する。平面的ディスプレイで見るトレーラー動画でさえ、言いようのない恐怖を抱かせるのだから、実際にVR動画を体験した場合のリアクションは推して知るべし、である。もっとも、同アプリのYouTUbe公式チャンネルには、同動画を見た時のリアクション動画をアップしている。




同動画はiOSおよびAndroid、さらにGear VR、Oculus Rift、Daydream Viewで視聴することができる。しかし、同動画をもっともリアルに体験する方法がほかにある。その方法とは、アメリカ・ニューヨークにあるVRアーケード「VR World」に行くことだ。


同アーケードに行くと、同動画に収録されている3つのVR動画を最適な環境で体験できる。


Catatonic



同アーケードを訪問し「Dark Corner」を体験したいとスタッフに言うと、コンクリートがむき出しの薄暗い場所に連れていかれる(上の画像参照)。


案内された薄気味悪い広場には、回転イスが用意されており、そのイスに座るように言われる。イスに座るとGear VRが装着され、いよいよ動画が始まる。


動画が始まると、体験者は1ヶ所だけドアが開いた暗い部屋にいることがわかる。そのドアの向こうには、看護婦がいるのがわかる。動画の舞台となっているのは、病院、しかも精神病棟なのだ。ちなみに、動画のタイトルは「緊張病の患者」という意味がある。



こうして視聴者は、精神病棟で奇妙かつ戦慄的な体験をすることになる。


Mule


「Catatonic」が終わった後、視聴者は棺のある部屋に案内される。そして、その棺に入るように指示される(下の画像参照)。



棺に入ると、またGear VRを装着させられ、再び動画が始まる。すると、視聴者は自分が横たわっているのがわかる。しかも、カラダは裸で年老いた男性になっているのだ。ふたつめの動画「Mule」は、死んだ男性の老人の「死者の視線」から見える風景をテーマにしている。



Night Night


「Mule」が終わり、視聴者が無事生還すると、最後に映画館にあるようなイスに座るように指示される。そして、再びGear VRを装着すると、子供部屋の寝室が広がる。視聴者は、今度は子供の視点から恐怖を体験するのだ。


動画が始まると、母親と思われる女性が絵本を読み聞かせてくれる。絵本が読み終わると、もう眠る時間だ。母親は子供部屋を出ていき、視聴者=子供は部屋で一人になり、照明も暗くなる。


部屋が暗くなると、どこからともなくピエロの姿が現れる。その姿は、まるで映画「IT」に登場するような背筋が凍るようなピエロだ。そのピエロが、肉切り包丁を握りしめながら、視聴者=子供のほうに近づくてくる。



以上のようなVR動画「The Dark Corner」を制作したGuy Shelmerdine氏が言うには、ホラー系VR動画を制作する時の秘訣は、「自分が行ったら怖いと思う場所に、視聴者をバーチャルに行かせる」、とのこと。


VR動画を活用すれば、そうした「行きたくない場所」を一人称視点から体験することを視聴者に提供できるのだ。


日本のVRホラー動画も怖い


VRホラー動画は、VR動画のなかでも作品数が多いジャンルである。当然、日本人が制作したVRホラー動画も存在する。


【VR】呪刻列車



DMMで配信されているVRコンテンツ、「【VR】呪刻列車」は宮崎県初のVRホラーイベントとして開催した「VRお化け屋敷 呪刻列車(じゅこくれっしゃ)」を手持ちのVRデバイスで楽しめるようにしたコンテンツ。


陰鬱な車内の状況は心にズッシリと不安を植え付けくる。いつの日か、最終電車で眠って目が覚めた際に、目の前がこんな光景に変わっていたら…なんて思わず想像してしまい、怖くなってしまう映像だ。


DMMから配信されているため、PCでもスマートフォンでも、PSVRでも鑑賞できる。


360°VRホラードラマ 怨みの家



「360°VRホラードラマ 怨みの家」は株式会社オンサイトがYoutubeで配信中のVRホラー動画。


無料ながら、映像が360°描写されるというVRの特徴を上手にホラー演出に活かしている。


Youtubeコンテンツなので、スマホVRゴーグルさえあれば無料で観れるという点もありがたい。


ハロウィンの夜にホラーVR動画を視聴してみる、というのもVR動画を体験する入り口として「あり」ではなかろうか。


ソース:Vice

https://www.vice.com/en_us/article/evbz4k/the-artist-who-turned-his-nightmares-into-a-vr-funhouse


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情報提供元: VR Inside
記事名:「 制作者の悪夢をVR動画にした「The Dark Corner」を見ると、3つの恐怖体験ができる