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VRコンテンツの数が増加を続けており、人気の高いVRゲームも複数登場してきている。その中でも2016年に発売されたOwlchemy Labsの『Job Simulator』は早い時期から人気を得ているVRゲームだが、現在でもアップデートが続けられている。
同社がブログで発表した新しいアップデートでは、ゲーム内で無限に残業を続けることが可能な新モードが追加されたという。
「無限の残業」「終わらない夜勤」が追加されるという何とも恐ろしげなアップデートだが、内容はシンプルなエンドレスモードの追加である。スコアや時間といったゲームのクリア・終了条件が設定されず、気が済むまで職場で遊べるモードだ。
さらに、ゲーム本体の価格も引き下げられることが発表された。新価格は19.99ドル(日本円にして2,270円ほど)だ。日本から購入する場合の価格は、利用するプラットフォームによって異なっている。
この「無限残業モード」を含むアップデートは有料のダウンロードコンテンツとして追加されるわけではなく、既存のユーザ全員に無料で提供されるアップデートだ。Job Simulatorをいずれかのプラットフォームで購入したユーザには、既にこのアップデートの提供が開始されている。
これまでゲーム内で行ってきた昼の仕事と基本的な勤務内容は変わらないため、ダウンロードとアップデートが完了すればすぐに夜の仕事を始められる。ただし、このモードをオンにできるのは基本ゲームを最後までプレイしたプレイヤーのみだ。
アップデート後に新たに購入したのであれば、まずは昼の勤務を一通りこなすことになる。
これまでのJob Simulatorでは、仕事に終わりがあった。店舗の閉店時間になれば来店者がいなくなるし、データ入力を続ければどこかで最後の入力が終わる。
しかし、このアップデートに含まれる無限残業モードをオンにすることで仕事の終わりはなくなる。一つを終えてもランダムに次のタスクが降ってくるので、延々と仕事を続けることが可能だ。
アップデートで追加されたのは、ゲームの終わりがなくなるモードだけではない。Owlchemy Labsはかなり前から密かにこのアップデートの準備を進めてきたという。
キャラクターとのコミュニケーションのパターンを追加したり、新しいメタなミニゲームを追加したり、乗り物の動作を改善したりといった変更が行われている。Job Simulatorで体験可能な各職場に、無限残業モードだけでなく新しいタスクやイースターエッグが追加されているという。
世界的に流行したあのハンドスピナーも追加されたので、残業に飽きた時には回してみると気分が変わるかもしれない。ARハンドスピナーやハンドスピナーを再現しただけのPCゲーム(ゲーム性は特に無いが)を買わなくても、Job Simulatorの中でまとめて楽しむことができる。
今回アップデートが行われたJob Simulatorは、最も成功しているVRゲームの一つだ。
職場で仕事をこなすという内容だけを聞くと地味なゲームという印象を受けるが、YouTubeなどに多数投稿されたプレイ動画を見ればそのイメージは覆されるだろう。現場ごとに目標となるタスクは決められているが、実際に何をするかはプレイヤーに委ねられている。
マグカップに入れたコーヒーを飲んで真面目にキーボードを操作しても良いし、ずっとハンドスピナーを回していても良い。上司にコーヒーの入ったカップを投げつけてみるのもアリだ。ゲームプレイのライブ配信や動画投稿がポピュラーになっている時代とマッチしたこともあり、職場で暴れる面白動画が次々と作られた。
主人公を操作して細部まで組み立てられたストーリーをなぞる形のものが多い日本のゲームと比べると、海外のゲームには自由度の高いものも多い。VRバージョンの発売される『スカイリム』などには一応メインストーリーが存在するが、完全に無視してプレイを続けることも可能だ。
しかし、こうしたゲームはリアリティの高さ・システムの複雑さによってコアゲーマー以外には難しそうという印象を与えがちでもある。その点、ポップなデザインのJob Simulatorは世界的に受け入れられやすかったのではないだろうか。
2016年の4月と発売が早かったことや話題になったタイトルであることから既に所持しているというユーザも多そうだが、これから購入するユーザには新価格の19.99ドルで提供されるJob Simulator。
10月24日の時点ではSteam(HTC Vive/Oculus Rift)が2,050円、Oculus Store(Oculus Rift)が1,990円、PlayStation Store(PSVR)が2,999円で販売しており、RiftユーザならOculus Storeで購入するのが少しだけお得だ。
PSVRについては北米のPS Storeで19.99ドルに値下げされているため、日本のストアで対応が遅れているだけという可能性もある。PSVR版の購入を考えているなら、少し様子を見た方が良いかもしれない。
発売から1年半が経過したVRゲームながら、10ドルの値下げによってさらに売上を伸ばすことになりそうだ。ちなみにJob SimulatorのHTC Vive版発売直後の価格は39.99ドルだった。少し後に29.99ドルに値下げされ、その後はセール時に今回発表された価格と同じ20ドルのラインまで下がったことがある。
参照元サイト:Owlchemy Labs
参照元サイト:Road To VR
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