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個人がニュース記事を投稿できる米国最大のソーシャルニュースサイトRedditに、Oculus Riftに関する興味深い投稿が寄せられた。
いわく、フェイスブックが現在、Oculus Riftを装着して使用できるAIアシスタントを開発している可能性があるとのことだ。
AIアシスタントは2011年にアップルのiPhone 4Sに搭載された「Siri」を皮切りにポピュラーな存在となった。現在では多くのスマートフォンがAIアシスタントを搭載し、最近ではWindows 10対応アシスタント「コルタナ」や、スピーカー型デバイスを使用した「Google Home」、アマゾンの「Alexa」など、生活の様々な場面においてAIと「会話」できるようになった。
Oculus Riftで使用できるAIアシスタントについての情報の真偽は定かではないが、近い将来、音声操作によって様々なVRアプリを操作するようになるかもしれない。
情報ソースは「guyfromacompanysorta」というアカウント(現在は閉鎖)で、過去の投稿履歴から察すると、今回の情報を投稿することを目的として立ち上げたアカウントである可能性が高い。
このアカウントが一人、もしくは複数の人間によって運営されているのかは定かではないが、同氏はフェイスブックのプログラムのテスターとして同社の事業に携わっているという。
情報によると、彼(もしくは彼ら)が先日請け負った仕事の中で、約900個のコマンドプロンプトを確認しているうちに「極めておかしな点に気づいた」とのことだ。
プロンプトの中には、音声を用いてOculusのOSを操作する内容のものが多数含まれており、たとえば「オキュラス、何々をして」「誰それとビデオ通話をして」といったものや、「イベントをセッティングして」「ジョンのメッセージに返信をして」「ジョンの電話に出て」など、音声によってフェイスブックを操作するコマンドが多数含まれていたという。
その他にも、AIアシスタントに天気や交通情報、スポーツや政治のニュースを尋ねるコマンドなどが存在し、guyfromacompanysortaはフェイスブックを操作できるOculus Rift用AIアシスタントの存在について言及している。
Reddit上での投稿は8月21日時点で削除されているが、投稿の内容はimgurにて確認することが可能だ。
今回投稿された情報は興味深いが、真偽のほどは定かではない。しかし、バーチャル空間からAIアシスタントを用いて音声操作によってアプリやコンテンツの操作ができれば、バーチャル体験はより優れたものになる。
現在、マイクロソフトのARデバイス「HoloLens」では音声操作によってOSを操作することが可能だが、近い将来、VRヘッドセットでも音声コマンドによってアプリや、コンテンツを操作できるようになるかもしれない。
Oculusは10月11日に開発者カンファレンス「Connect 4」を開催する予定で、AIアシスタントに関する何らかの情報が公開される可能性もある。
バーチャル空間内でのアプリ操作を音声によって行う技術は、マイクロソフトも開発に取り組んでいる。
同社の研究開発部門Microsoft Researchは、音声コマンド機能を使ったVRSFアドベンチャーゲーム「Starship Commander」のデモ動画を公開している。
約2分半ほどの動画では、実際にバーチャル空間内で音声コマンド機能を使ったVRゲームをプレイする様子を確認することができる。動画の後半部分(1分20秒以降)のゲームプレイ場面では、Oculus Riftを装着したプレイヤーは、バーチャル空間にいる女性の姿をしたバーチャルアシスタントに音声で指示を出している。
まるでSF映画のワンシーンに登場するような技術だが、デモ動画で実行しているVR音声コマンド操作は、ゲームのみならず多くの分野での活用が期待される。
たとえば医療やエンジニアリングなど、専門用語を多用する分野では音声によるアプリ操作が役に立つであろうし、ゲームであればキャラクターと会話するアドベンチャーゲームやRPGなどに使用できるだろう。
また現在、脳波を用いてアプリを操作する技術も登場しており、脳波コントロール技術を活用してアプリ開発ができるSDKも公開され、2018年には脳波を用いてプレイできるゲームがリリース予定だという。
音声や脳波によるコントロール、AIとの会話など、これまではSF世界での出来事でしかなかったアイデアの多くが実現されつつあり、今後の発展に期待したい。
参照元:VRFocus
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