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ゲーム・エンタメ以外にも広がるVR技術の利用
VR技術はゲームやエンターテイメントで利用されているだけでなく、建設・製造業の現場や医療のトレーニングでも採用が進められている技術だ。
この技術をショッピングに利用しようと考えている企業もあり、VR空間に作られたバーチャルな店舗で実際に買い物ができるサービス、製品のイメージビデオをVRで見られるサービスなどが登場している。
調査によれば、実際にVRデバイスを使ったことのある消費者の7割から8割がVR/ARを使ってショッピングや部屋の模様替えをすることに関心を持っているという。
VRを使ったショッピングへの関心は高い
L.E.K.コンサルティングが行った調査では、1,000人の消費者が対象となっている。
新しい技術を積極的に利用している彼らは、ARを含むバーチャルリアリティ技術を使ったショッピング体験に対する高い関心を示した。利用方法にもよるが、その割合は最大で8割にもなる。
注意点として、調査の対象者は一般的な消費者に比べると最新技術への関心が高く、利用経験も豊富な層が選ばれているようだ。
回答者の46%はVRまたはARを使用した経験がある。全体の21%はAR、11%はVRの利用経験があり、14%はその両方を使用した経験があるという。
この割合は過去に一度でもその技術を使用したことがあるかを答えたものだが、ARまたはARとVRを利用したことがある消費者は35%だ。
VRに比べて多いのは、専用のデバイスを使わずにスマートフォンで利用できるARアプリの影響だろう。
回答者の選んだ興味のあるショッピング体験は、次のようなものだ。各項目は興味のあるVRユーザの割合が大きい順だ。
ARユーザとVRユーザで多少の差はあるものの、全体としては近い傾向になっている。
二つの技術が購買行動を変える
上の項目で挙げられた九つのバーチャルリアリティを使ったショッピングのアイデアには、多くの回答者が関心を示した。
最も選ばれることが少なかったファッションショー体験の項目は48%(VRユーザ)だが、家具の配置には8割近くが関心を持っているようだ。
消費者がバーチャルリアリティを使って商品を買うことに抵抗を持たないのであれば、友人と一緒に訪れることのできるバーチャル店舗を作る、ユーザが多いVRコンテンツ内で広告を行う、ARによって製品の詳細な情報を提示するといった形で技術を利用することができそうだ。
しかし、新技術の導入にはリスクもある。
新しい分野においては成功しているパイオニアを真似ることができないため、投資は高額になる傾向がある。
こうした調査への回答は将来への希望を含んだものになっているので、実際にサービスを開始した時に消費者がどのように反応するかも不透明だ。
VR業界の変化は早く、今使われている技術がいきなり過去の遺物になってしまうことも考えられる。
VRを取り入れたショッピング体験の分野で成功すれば大きなリターンが期待できるが、今すぐこの技術に投資できるのはリスクを受け止められるだけの体力がある企業に限られそうだ。
参照元サイト名:Retail Dive
URL:http://www.retaildive.com/news/many-shoppers-eager-to-use-virtual-reality-tools/448712/
参照元サイト名:L.E.K. Consulting
URL:http://www.lek.com/our-publications/lek-insights/how-will-v-commerce-arrive-consumers-show-way
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