- 週間ランキング
この「ゲーム」と深い関わりを持っているのがパチンコ・パチスロ業界だ。
「スーパーストリートファイターIV」や「サクラ大戦3」など、さまざまなゲームタイトルがパチンコ・パチスロ化。
また、ゲーム会社大手のセガサミーは、パチンコ・パチスロ・ゲーム開発企業のサミーと、ゲーム開発企業のセガとが合併してできた会社。
このため、ゲームと親和性の高い技術であるVRがパチンコをはじめとするギャンブルに導入されたとしても、おかしくはない。
そこでこの記事では、パチンコ・パチスロ、競輪、競艇といったギャンブルとVRの関わりについてご紹介したい。
2016年末にカジノ法案(IR推進法案)が可決され、現在実施に向けて進んでいる。
いつ実施されるかは明確になっていないものの、2020年の東京オリンピックまでには実施されるだろうという見方が強い。
いよいよ日本にもカジノが!…と盛り上がる中、相次ぐ規制によって縮小傾向に拍車がかかっているのがパチンコ・パチスロ業界だ。
2017年7月には、出玉規制が行われ、4時間プレイした際の儲けの上限を、現行の十数万円から5万円程度にする…という方針が盛り込まれた。
ギャンブル依存症の対策という目的のためとされているが、投入する金額ではなく獲得できる金額を制限しているため、パチンコの魅力を削ぎ落し、さらなる市場縮小を生むだろうといわれている。
ただ、こうした逆風の中だからこそ、新たなシステムを開発したり、最新技術を組み込んだり…と言った創意工夫が必要だといえるだろう。
パチンコ・パチスロ業界のVRを使った取り組みのひとつとして挙げられるのが、「ユニバーサルカーニバル×サミーフェスティバル2017」で公開されたVR映像。
これは、「HTC VIVE」を使い、イベント内で「ミリオンゴッド」や「パチスロ北斗の拳」などといったパチスロの世界を、VR体験できるというもの。
こちらはイベントという場でのいわばプロモーション的な映像だが、いずれはパチンコ・パチスロの映像としてVRが使われる日も来るかもしれない。
パチンコやパチスロの魅力の中心は出玉を競うことにあるのは間違いないが、光と音に加えて台に仕掛けられたギミックが動くことで、当たった時に興奮できる…というのも魅力だ。
つまり、当たり時の高揚感を高めるためのスパイスとして、VRは有効なはず。
ヘッドマウントディスプレイを使用せずとも実現可能なVR技術の研究が進んでいるし、ARにまで視野を広げれば、まったく新しい興奮の演出のす可能性は広がっていくのではないだろうか。
続いては競輪業界で活用されているVRの事例。
東京オーヴァル京王閣は、Youtubeで競輪選手の視点でレースが楽しめる360°バーチャル映像を配信中。
手元にスマホとスマホ用VRゴーグルさえあれば、いつでも無料で楽しむことが可能だ。
普段競輪を楽しむ場合には、客観的な引きの視点でしか楽しめないため、選手の視点でレースを見るとまた違う迫力に驚かされる。
こちらも、「ユニバーサルカーニバル×サミーフェスティバル2017」同様プロモーション目的の映像であって、レース映像がVR配信されているわけではない。
しかし、いずれはVRでレース映像を配信する日がくるのかもしれない。
…というのも、現在JKAはミッドナイト競輪という形で、ネット配信オンリーのレースを実施しているからだ。
映像配信の状況が整っているため、VRの配信設備さえあれば、実現自体は不可能じゃない。
選手と同じ視点で、これまで以上に感情移入してレースを楽しめる日が楽しみだ。
最後は競艇業界のVRコンテンツ。
こちらは、「BOAT RACE EXPERIENCE(ボートレース エクスペリエンス)」というイベントで公開されていたもので、VR映像と「動くシートMX4D」を組み合わせることで、自分が選手になったような体験ができるというもの。
VR映像によって360°ぐるりと選手の視点が描かれ、それに合わせてシートが稼働!
さらに、風や水しぶきなどの演出がリアルに行われるため、実際に自分が選手になっているかのような気分が体験可能。
一般人が運転する機会のほとんどないボートの運転体験できるため、非常に価値のあるVRコンテンツといえる。
残念ながらイベントが終了してしまったため、現在はこのVRコンテンツを体感することはできないが、常設型のアトラクションとしても訴求力があるのではないか…と感じさせてくれる。
【関連記事】
新宿高島屋でボートレース体験!?BOAT RACE EXPERIENCEを体験してきた
パチンコ・パチスロ、競輪、競艇といった業界でのVR活用を見てきたが、よりVRが一般的なものになれば、さらに活用が進んでいきそうだ。
まだいつ実施されるかはわからないが、カジノにおいてもVRが活用されるのかもしれない。
もちろん、ギャンブルの娯楽性・社交性が上がることで、依存症になってしまう人が増えるのは問題だ。
依存症までいかなくとも、そもそもギャンブルは自分のお小遣いの余裕の範囲内で、適度に楽しむべきだろう。
しかし、ギャンブルの持つ娯楽としてのおもしろさ・快適性といった面がアップしていくのは喜ばしいこと。
より楽しいエンターテインメントの出現を心待ちにしている!
Copyright ©2017 VR Inside All Rights Reserved.