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だからこそ、東京など都市部においては、移動は鉄道任せで車を持たない…という人も多い。
鉄道の魅力は実用性の面のみならず、そのビジュアルや仕様、歴史といった点にもあり、昔から根強い「鉄道ファン」が存在している。
この記事では、そんな「鉄道」とVRの関わりについてご紹介したい!
「鉄道」とは、引かれたレールの上を車両が走行するようにした交通手段のこと。
その内、電力を動力源として走行するものを「電車」と呼ぶ。
「言われなくてもそれぐらいわかっている」と誰もが思う…それくらい、「鉄道」は当たり前のものとして我々の社会に定着している。
車を持っているから普段電車には乗らない…という人でも、普段買っているものの輸送手段として電車が使われていることがあるため、お世話にならずにはいられない存在といえよう。
そんな身近な存在である「鉄道」も、ほとんどの人が「運転する側」に立つことはない。
ましてや、車のように所有することなど、考えたこともないという人が多いだろう。
このため、身近でよく知る存在でありながら、実は遠い存在ともいえる。
そんな「鉄道」に、どのようにVRが取り入れられているのだろうか?
「トレインマイスター」は、2016年、VR元年にバンダイナムコエンターテインメントから登場した「鉄道」の運転を体験できるVRシミュレーター。
山手線のE235系車両に乗り、山手線沿線を運行することができる。
リアルな形状のコントローラーにVRゴーグルと、シミュレーション内容に伴い稼働する椅子を組み合わせることで、本当に自分が運転士になったかのような体験が可能だ。
先に書いた通り、「鉄道」は非常に身近な存在でありながら、自分で運転する機会など滅多にない。
このため、鉄道ファンのみならず、こうしたシミュレーターで体験してみたいという人は少なくないだろう。
つまり、仮想の世界を現実で体験できるというVRの強みが最大限活かされた企画。
ただ、同社のイベント「VR ZONE-project i can-」で公開されたVRコンテンツため、現在は体験することができないというのが残念。
自分では運転する機会のない乗り物ということもあってか、鉄道体験シミュレーターは、非VRゲームにおいても根強い人気を得ている。
この分野の代表作はタイトーの「電車でGO!」シリーズで、1997年にアーケードゲームで稼働開始。
1997年末にはプレイステーションにも移植され、いずれも人気を博した。
新作となるアーケードゲームも既にアナウンスされており、現在はロケテストが実施されている状況だ。
続いては、「鉄道」の利用者ではなく、事業者側向けのVRコンテンツ。
KDDIが実現した「VR(仮想現実)による災害対策訓練ソリューション」は、運転士に対して災害対策の訓練を行うためのVRコンテンツ。
巨大地震によって津波が発生した場合に、運転士がどう行動するべきか? こうした万が一の事態に対する判断力を、VRの臨場感によって養おうというものだ。
日本は地震やそれに伴う津波といった災害リスクの高い国。
それだけに、普段からこうした最新技術を使って、効果的な訓練を行ってくれているということは、利用者にとって心強いといえる。
最後は、運転士ではなく整備士の安全教育を行うVRコンテンツ。
ソフトバンクがJRのために開発した「VR技術を活用した安全教育ソリューション」は、車両の点検・整備作業などを行う車両センターで発生する事故をVRで疑似体験することで、事故を予防しようというもの。
鉄道に関わる業務は、一歩間違えば命が失われるというものも多い。
作業の安全性を高められるソリューションがあるのであれば、是非とも積極的に導入していただきたい。
また、こうしたソリューションによってVR技術を用いた方が、学習効率が高まると証明されれば、より大きなVR市場が開拓できそうだ。
日常生活になくてはならない存在と言える「鉄道」。
毎日乗っていると気づきづらいが、席のスペースが工夫されてゆったり腰かけられるようになったり、車内の匂いをクリーンにするシステムを導入したり、複々線化で運行をスムーズにしたり…、と日々、さまざまな改善が図られている。
VRのような最新技術が早い段階で取り入れられるのも、彼らがよりよいサービスの提供を目指して日々切磋琢磨しているからだろう。
今後も、積極的に最新技術を取り入れ、より快適で安全な「鉄道」になっていくことを期待したい!
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