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7月28日、ロボットたちが卓球を繰り広げる、ルームスケールのVR卓球アクション「Racket Fury: Table Tennis VR」がリリースされた。オンライン対戦にも対応し、価格は1980円。
早期アクセスながら、プロの選手をキャプチャーしたモーション卓球のエキサイティングな部分をHTC Viveのハンドコントローラーを使い再現した、可能性を感じる作品となっているのでその魅力に迫りたい。
Racket FuryはHTC VIVEのハンドコントローラーを振り、ロボット達と対戦を繰り広げていくSF卓球アクション。
リアリティのある挙動に加え、ロボット達の造形やSF的な世界観も魅力であり、ストーリーも充実している。
豊富なオプションでストレスなくプレイできるのも魅力だ。
コツを掴めば、手首のスナップを効かせる事でドライブやカットといったスピンをかけることもできる。特に、スマッシュを決めたときの快楽はひとしおだ。
視点も固定なのでいわゆる「VR酔い」というのも発生しない。
ストレスなくVRを楽しむならオススメな一本だとお世辞じゃなく思った。
オプションでは豊富な設定を行うことができる。持ち方も「シェークハンド」「ペンホルダー」なども設定できるのは嬉しい。流石にゲーム中の持ち替えなどは対応していないが…。
ルームスケールのVRゲームでありがちな、オブジェクトの場所や高さが変な位置に固定される、といったこともない。
卓球台の位置や角度はいつでも調整することができるのも嬉しい仕様だと感じた。。
特に左利きの筆者には、利き腕を設定できるオプションには優しさを感じた。欧米ではわからないが、とかく左利きは冷遇されがちなのが日本社会なのだ…。
Racket Furyの魅力には、対戦相手である、敵プレイヤーロボットのサイバーな造形と挙動も大きい。ロボットのモーションキャプチャーにはプロの卓球選手が用いられているという。
SF的な世界観も展開されており、ゲーム内ではさほど語られないが、しかも、それぞれが個性的なキャラクターを持っている。プレイすることで、仮にライバルのロボットに負けたとしても経験値が溜まり、一定値を超えるをアンロックされるようになる。これがまた何度も繰り返しプレイしたくなるリプレイ誘発性を産んでいる。
テニスゲームならば、「マリオテニス」「スマッシュコート」「パワースマッシュ」「Top Spin」「白猫テニス」などがぱっと思い浮かぶ。VRゲームの分野でも、コロプラがPSVRに対応した「VR Tennis Online」をリリースしている。
だが、卓球ゲームは非常に少ない。
だが、卓球ゲームというのはその高速なゲーム性や動作の再現したゲームは非常に少ないといってよい。唯一「グランド・セフト・オート」などで有名なロックスター社がリリースした「Rockstar Games presents Table Tennis」がずば抜けた完成度だったと言えるが…。
その点、卓球とHTC VIVEのハンドコントローラーの相性はかなり抜群だ。これはもう少しリアリティを追求していったら、現実の卓球のトレーニングにもなり得るのではないだろうか。
福原愛や石川佳純などの活躍、あるいは漫画・アニメ・映画化もされた松本大洋の「ピンポン」。もしかして古谷実の「稲中卓球部」(卓球漫画かというと複雑だが…)でも、卓球の面白さにハマる人は多い。だが、実際に卓球台をレンタルし、対戦相手がいないとプレイできないという現実の卓球の敷居はやや高い。VR卓球ゲームは、自宅でのプレイの窓口を広げていると思う。
率直な感想を言うと、かなりリアル寄りなプレイ感であり、それこそ「テニスの王子様」的な必殺技みたいなものはない。慣れないとCPUに勝つことか、サーブを打ってもエラーになることもしばしばだろう。このゲームの攻略のコツは、もうゲームのコツじゃなく、卓球のコツなのだ。それほどまでのリアリティ。そしてリアリティを楽しめるように丁寧につくられた世界観とグラフィック。堪能してみて欲しい。
タイトル | Racket Fury: Table Tennis VR |
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ジャンル | スポーツ, 早期アクセス |
開発元 | 10Ants Hill |
パブリッシャー | 10Ants Hill |
リリース日 | 2017年7月28日l |
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