より現実性の高いボリュメトリックVR開発のために、NozonとChaos Groupが技術協力を発表

NozonとChaos GroupはPresenZとV-Rayを使ったボリュメトリックヴァーチャルリアリティ(volumetric VR)を作るために技術協力をすることを発表した。

少し複雑なので説明すると、まずNozonが開発するPresenZとはCGフィルムのためポジショントラッキングが可能なヴァーチャル空間を制作できるソフトウェアのこと。

ポジショントラッキングとは、ヘッドセットの位置をトラッキングしプレイヤーの動作などをヴァーチャル空間内に再現することができる技術のこと。

さらに、このPresenZでは物体の後ろにさらに物体があるとう視覚感覚、両目でうつる視野のずれで物体の遠近を感知するパララックスをVRで再現できるソフトウェアである。

そして、Chaos Groupの開発するV-Rayとは3Dアニメーションなどを制作する際に高速でレンダリングができるレンダリングエンジンのことである。

これらのテクノロジーを持つ二つの会社が技術提携を組んで開発させようとしているのが、3Dヴァーチャルスペースの中で動いたり、またはおなじくヴァーチャル空間内に再現された人や物と互いに働き掛け合う、アングルを変えたりすることができるVRのことである。

SIGGRAPHで初めてデモンストレーションされたこのテクノロジーはデザインされた環境を自由に動かせる、フルパララックスがビデオゲームエンジンなしで可能な技術でもある。

presenz_vray

NozonとChaos Groupのパートナーシップではオフラインレンダリングにおいてビジュアルの忠実度を保ちながら6デグリーオブフリーダム(6DOF)トラッキングを可能にすることができる。

DOFとは簡単に言うとVR内での動作の自由度である。

6がマックスで、前後ろ左右に動いたり、体を傾けたり回転させたりすることがヴァーチャル空間内でできる。

このDOFにはポジショナルトラッキングが必要不可欠な技術となる。

わかりやすくまとめると、よりリアルな視覚情報を再現したヴァーチャル空間を作成し、その中で動きまわることがことができるということである。

NozonのPresenZのポジショントラッキング技術、視覚感覚再現技術と、Chaos GroupのV-Ray高速レンダリングエンジンを組み合わせて、さらに現実性の高いVRを生み出すことがこのパートナーシップにより可能になる。

そしてこの新テクノロジーではハイクオリティコンテンツをオフラインでポリゴン数や解像度にかかる制限を最小に届けることもできる。

NozonのビジネスデベロップメントマネージャーMatthieu Labeau氏はパートナーシップについてこう述べている。

「Chaos Groupと協力することによって、私たちの技術を世界最大の3DアーティストユーザーベースであるV-Rayコミュニティに持ち込むことができる。

これによって、全ての人にボリュメトリックVRを360ムービーに使用する機会を提供することができるようになる。」

Nozonによれば、ボリュメトリックVRをPresenZと制作することで3Dワークフローの基盤ができることになり。

シーンを3Dアプリケーションで作り、V-Rayで直接レンダーする、一番シンプルな方法でハイクオリティVRが作ることができるパイプラインをアーティストとデザイナーの間につなげられる。

PresenZはすでにSteamでダウンロードが可能で、ここにV-Rayの技術がが加わる予定だ。

パララックスの説明サイト（日本語）：http://taneppa.net/parallax/

Chaos Group公式サイト（英語）：http://www.chaosgroup.com/en/2/company_overview.html

http://www.chaosgroup.com/en/2/company_overview.html

情報提供元： VR Inside