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同メディアは、香りが体験できる「VAQSO VR」を開発している日本のスタートアップVAQSO社が60万ドル(約6700万円)の資金調達に成功したことを報じた海外メディアBusiness Insiderの記事を紹介した。
このほどの資金調達は、ベンチャーキャピタルを手がけるウエルインベストメント株式会社が出資した。同社は、早稲田大学アントレプレヌール研究会理事を務めている瀧口氏が率いている。
出資を受けたVAQSO社が開発する「VAQSO VR」とは、簡単に説明するとVRヘッドセットと連動して「香り」が楽しめるデバイスだ。
デバイス自体の大きさはお菓子のスニッカーズ程度で、VRヘッドセットに磁石で付着させて使う。
同デバイス対応コンテンツを開発するためのAPI「VAQSO VR library」も開発されており、同APIをコーディングすることで接続・切断・再接続、バッテリー状況、匂いの出力等を制御できる。
現在はUnityのみの対応となっているが、各種ゲームエンジンにも今後対応予定、とのこと。
VAQSO社のCEOを務めている川口健太郎氏は、異色とも言えるキャリアを積んでいる。
同氏はSONY VAIO販売員として全国1位を4回経験し、またAppleWatch開発コンテストでも優勝している。同社公式サイトによる同氏の経歴は以下の通り。
VAQSO VRを用いたイベントが多数開催されおり、本メディアでも以前に報じている。
2017年2月4日、イベントサテライト会場hitomedia”the p@rk”において、六本木ホリエモン祭が開催された。
、同イベントではVAQSO VR対応コンテンツ「ゆにてぃちゃんバレンタイン」、金魚と戯れる『VR Aquarium –雅』など6つのVRコンテンツが体験できた。
VRカノジョを提供するイリュージョンは、2017年5月8日と9日に開催されたゲームエンジンUnityのカンファレンス「Unite 2017 Tokyo」において、VR専用ソフト「VRカノジョ」にVAQSO社が開発中の嗅覚刺激型VRデバイス「VAQSO VR」を組み合わせたコラボレーション体験を出展した。
出展されたVRコンテンツは、VRカノジョのキャラクター「夕陽さくら」の匂いを実際に嗅覚刺激型VRデバイス「VAQSO VR」を通して感じることが出来る、というものであった。
VAQSO VRのほかにも、嗅覚をVR体験できるデバイスを本メディアでは紹介したことがある。
「FeelReal」は匂いだけではなく、風や湿気、熱なども再現できるというマスク型のデバイス。マスクの内側に匂いや風や湿気、熱を出すための機構が実装されている。
匂いを出すためにはカートリッジが必要となっている。
「Nosulus Rift」は、海外アニメ「サウスパーク」を題材としたゲーム「South Park: The Fractures But Whole」のキャンペーンに用いられた「嗅覚VR」デバイスである。シニカルな笑いに満ちた「サウスパーク」作品らしく、ゲーム内でのおならの匂いを体験できるというものだ。
Bluetoothによってコンテンツと連携。もちろん、匂いはカートリッジによって交換できる。
以上のように「嗅覚」のVR体験を可能とするデバイスは、すでに多数発表されている。さらに「味覚」の再現を目指すVRシステム「「Project Nourished」も存在し、本メディアでも紹介している。触覚に関しては、数多く発表されているハンド・コントローラーおよびハプティック・スーツがバーチャルな触覚の実現を試みている。
映画「マトリックス」シリーズで描かれたような現実と全く区別のつかないほどのバーチャル世界にはほど遠いものも、現在のVRテクノロジーは五感のVR体験の実現に向けて着々と研究・開発されているのだ。
VAQSO VRが60万ドルの資金調達に成功したことを報じたUploadVRの記事
https://uploadvr.com/vaqso-raises-600000-help-smell-inside-vr/
上記記事のソースとなったBusiness Insiderの記事
http://uk.businessinsider.com/japanese-startup-vaqso-adding-smells-virtual-reality-2017-6?r=US&IR=T
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