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建築はVR/AR活用がいち早く進んでいる業界の一つだ。ARデバイスを使って工数管理を行ったり、作業時にマニュアルを表示させたりと、その多くが作業者の効率化を図るものだが、営業ツールとしても活躍している。
実は住宅販売やリフォーム関係の営業マン達が抱える問題は山積みで、その際たるものが時間の浪費だ。
例えば、顧客の意図をうまく汲み取れず、方向性のすり合わせを行うため、何度も何度も繰り返し行われる打ち合わせや、それに伴い増える資料作成、打ち合わせ場所への移動など、効率化させたいけど、業界の慣習でこれが当たり前だと思われている節がある。
時間の浪費は、効率面でもマイナスだが顧客ロイヤリティを著しく低下させかねないリスクをはらんでいる。
そんな中、これらの問題を解決するツール「Walk in home・E-Paint・EOPANクラウド」の存在をご存知だろうか? このツールは、建築経験の浅い営業マンでも専門知識不要で手軽に3Dモデルハウスを作ることができ、メール1本で顧客に360°パノラマ画像を送ることができる。
要するに対面で会っていない状態でも、オンラインでビジュアルコミュニケーションが取れるツールだ。
とは言え、本当にそこまで簡単なのか?疑問に思う所だと思うので、本記事では各ツールの紹介に合わせ、使い方の流れなど手順にも触れていきながら、営業マンの必需品になるだろう本ツールに関して、掘り下げて紹介していきたいと思う。
まず、初めに3Dのモデルハウス制作に使うのが “※ Walk in home”という新築・リフォーム・マンション・輸入住宅・集合プレハブ住宅など、住宅関連の様々なプレゼンテーションに役立つハウジングソリューションCADソフト。
本ソフトを立ち上げ、新規作成ボタンをタップすると平面図の編集画面に移動する。ここではマウスのクリック操作だけで、間取りを決めることができる。その後、ドラッグ&ドロップでどの場所を洗面所にするか、寝室にするかなどを当てはめていくだけ。
簡単なものであれば、1分程度で平面図が完成する。
またこのツールで特徴的なのは、「AI建具」という機能が実装されていることだ。玄関であれば玄関ドア、和室だったら襖、壁には窓など自動的に設置される機能。本来、建具の設置には建築知識が必要になる。例えば、柱の間に窓を配置する場合、それぞれの柱から何mm離れていなければいけない、というような制限があるのだが、その辺も自動で認識するため、建築経験が浅い担当者でも心配無用だ。
※Walk in homeというCADはとてもユニークで、販売する販売代理店ごとにカスタマイズする商品スタイル。つまり同じ『Walk in home』でも、買う販売代理店が違えば中身は全く違う。
本記事で紹介したWalk in homeを中心としたツールで出来ることは、(株)イオグランツという販売代理店が独自にカスタマイズ&付帯ツール開発したものであることは注意したいところだ。
また、「住宅設備」というパーツが用意されており、キッチン一式やテーブルセットなどを一括で配置することができるので、とりあえず思いのまま配置し、あとはものの数秒で3Dのモデルハウスが出来上がる。
2Dで設計図を作ると、バックグラウンドでパースが立ち上がっており、簡単に3Dモデルを表示させることができるのだ。
さらに、ここから立ち上げた3Dモデルの内装を顧客ニーズに合わせ、ワンクリックでリゾートスタイルやフレンチシックなどに変更できるのも本ツールの特徴。
紙ベースでのアプトプットも短時間にクオリティ高く作成が可能。最適化された光源をワンクリックで配置後、高速レンダリング。E-Paintというレタッチツールで、内観パースなら30秒、外観パースでも1分もあれば、プロと見紛うCGパースが完成する。
毎回、顧客との打ち合わせでヒアリングを行っても、認識に差異があるとその分手戻りが発生し、時間の無駄になる。そこで、このツールを使い、顧客との対面プレゼンの最中に内装パターンを変化させたり、その場で要望を聞きながら設計変更&確認をし、顧客ニーズを探っていけば1回の打ち合わせ時間は多少長くなるが、回数が減るので、総合的に使う時間は削減される。
なお、1回の打合せ時間の短縮についても対策が用意されているので、次の章で併せて紹介したいと思う。
ここまでは営業にとっていかに効率的なツールか、という点にフォーカスをあててご紹介してきたが、次は顧客視点でのメリットについても触れていきたい。
顧客にとって一番不安なのは、今ないものを購入するという点だろう。これは日本特有の慣習で、海外ではあまり見られない話だ。
ただ、日本人でもやはり形のないモノを購入することに抵抗がない人はいないと思う。そこで、重要になってくるのが疑似体験だろう。
「Walk in home・E-Paint」で作られた3Dモデルの画像は、”EOPAN”という360°パノラマ対応建築管理アプリ用に出力することができ、360°見渡すことができるだけでなく、VRヘッドマウントディスプレイを使っても閲覧することができる。
顧客はVRヘッドマウントディスプレイを介して、各部屋を360°直観的に見渡すことができるので、気になったポイントや直したい部分などをよりリアルにイメージでき、必然的に要望も具体的になる。そうすれば、営業マンに伝える情報の質も高まるので、次回の打ち合わせ時にはよりイメージに近いものが出来上がり、結果的に時間短縮だけでなく、顧客の満足度向上に繋がる。
しかも、この360°パノラマ画像はメールでポンッと遅れるほど軽い。「EOPANクラウド」という独自のクラウドサービスを使えば、LINEなどのメッセージツールを通じて、観覧URLを送信し、顧客側はアプリが無くてもスマホさえあれば、顧客は打ち合わせ時以外でも、いつでもどこでもデザインを見直すことができるのも嬉しいポイント。
実際に会う打ち合わせの数日前に、データを顧客に送り、家族会議を進めておいてもらえば、打合せ内容濃度がぐっと濃くなり、1回の打ち合わせの時間そのものの短縮も可能となる。
また、営業側がメモ機能を使って、修正点を画像内に書き込んで送ることもできるので、微調整の確認を行う際でも、顧客側はどこを修正したのか、一目瞭然で、チェックするにも時間がかからない。顧客の時間を奪わず、満足度を高めることができるのだ。
今までは回数多く会い行く事こそが重要だと思われていたが、遠隔でコミュニケーションを取りながら、会わないでも質の高いコミュニケーションが取れるようになる事こそ、このツールの最大の強みと言えるだろう。
他にも、営業側のメリットをあげると視聴カウンター機能があるので、顧客が送った画像をいつ、どのくらいの時間、何回見たかというデータが取れ、顧客の温度感を数値として見れる。今まではカンと経験に頼らなければいけなかったものが、このデータを活用すれば時間を掛けるべき見込み客の選別や、コミュニケーションを取るべきタイミングが把握できる。
また、今後レコード再生機能を実装予定で、顧客が気になっているポイントを視点データとして可視化できるのも、メリットと言えるだろう。
万が一、顧客との商談が破談した場合でも、送ったデザインデータのURLは、閲覧できなくすることができるので、デザインの流出を防げる、リスク回避もバッチリだ。逆に商談が成立した顧客に対しては、EOPANアプリ(無料)をダウンロードして貰うことで、ローカルにダウンロードが可能で、設備の情報を埋め込み「住まいの手引書」にしたり、思い出として一生残してもらう事もできる。
さらに、商談中から共有している360°画像には、自社のロゴを表示でき、そこからWebサイトへ遷移させることも可能で、顧客が自然と広告塔になり、紹介案件増加にもつながる可能性がある。
ここまでで読んでいただき、理解いただけたと思うが、回数多く直接会わずとも顧客とのタッチポイントを増やせ、より質の高いコミュニケーションを行うことができることがわかっていただけたと思う。
実際、導入した企業は5週間程度かかっていた決定プロセスが2週間まで削減できたと言う。
昨今、VR活用が増えつつある建築業界の中でも特に実用的なのが本ツールだが、やはり導入するには躊躇してしまうという方は、7月25日(火)に開催予定の「ハウジング・アクティブ・ソリューションズ」というセミナーに足を運んでみてはいかがだろうか?
EOPANを提供している株式会社イオグランツ 代表取締役である山中氏を始めとした住宅業界をリードする方々が登壇するだけでなく、今回のご紹介したツールを体験することもできる。
今の状況を打破したい、もっと効率化したいと思っている住宅・リフォーム関係の方は、この機会にぜひ現地で体験して貰えればと思う。
余談だが、積算の専門知識が無い営業担当者でも簡単に精度の高い概算見積もりが出せる、プレゼンで入力したデータから完全連動でリフォームから新築まで見積りが可能な『Walk in home完全連動 見積積算ソフトBRIDGE EX』もあるので、もし興味があれば直接イオグランツ社に問い合わせを。
日時 | 7月25日(火) |
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時間 | 受付開始:13:30~ セミナー:14:00~16:55 |
場所 | トラストシティカンファレンス・京橋 STUDIO2+3 |
住所 | 東京都中央区京橋2-1-3 京橋トラストタワー4階 |
URL | http://www.re-feed.jp/sr4/ |
日程 | エリア |
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9/21(木) | 仙台 |
10/24(火) | 名古屋 |
11/28(火) | 東京 |
12/15(金) | 広島 |
1/18(木) | 大阪 |
2/22(木) | 福岡 |
CPU | Intel Core i 5/7シリーズ または同等スペックのCPU |
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ハードディスク | 10GB以上の空き |
メモリ | 4GB以上 |
ビデオメモリ(VRAM) | 2GB程度 オンボードでも可 |
OS | Windows Vista 7/8/10 |
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