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オンラインマルチプレイで仲間たちと銀行や宝石店を襲う強盗FPS、『Payday 2』。ただ敵を撃ちまくるだけではミッションをクリアできないFPSとしての完成度の高さはもちろんのこと、様々なマスクで外見をカスタマイズできるキャラクターや、プレイするごとに増えていく新しい武器、スキルといった要素も人気の理由だ。
この人気タイトルがVRに完全対応することを開発元が正式に発表した。
VR対応のアップデートは無料提供される予定になっている。VRゲームができる環境を既に整えているPayday 2のプレイヤーにも、面白いゲームがVRで発売したらデバイスを揃えようと考えている消費者にも嬉しいニュースだ。
Payday 2の開発元であるOverkill Softwareの担当者は、パブリッシャーのStarbreezeが主催したStarstreamイベントでPayday 2にVRモードが追加される予定であることを明らかにした。その内容の詳細については不明な部分が多いが、上記のトレイラーからはゲーム内容の全てをVRで操作できるようになっていることが分かる。
このVR対応は、VR版のPaydayシリーズ作品が発売されるという意味ではない。現行のPayday 2がアップデートされ、VRモードが追加される予定だ。このVR版を新たに購入する必要はなく、Payday 2を所有する全てのユーザはVRモードが利用可能になる。
また、VRモードと従来のモードでのクロスプレイも可能となる。VRでプレイするユーザと、2Dでプレイするユーザでチームを組んでの強盗作戦もOKだ。
担当者は発表に際して、この体験はVR用に用意された「ちょっとした」ものではないと説明している。専用のステージが追加されるわけではなく、これまでに登場したゲーム内容の全てをVRで遊べるようになる予定だ。
映像を見れば分かる通り、このVRモードはヘッドセットのトラッキングだけで成り立つものではない。両手に持ったコントローラーをトラッキングすることで、キャラクターの両手を操作しているのが分かる。
銃を動かして狙いをつけるだけではなく、実際にかがみ込むことで遮蔽物の後ろに隠れることも可能なようだ。「壁や窓枠を利用して相手の銃弾を防ぎながら撃ち合う」という動きをVRでも行える。
映像では片手にナイフ、片手に銃を構える場面もあり、実際にVRでプレイするのはかなり忙しくなりそうだ。銃やナイフを扱う以外に、ガラスケースから商品を奪ったり、人質に指示を出したり、倒れた仲間を復活させたりといった動作もモーションコントロールで行っている。
上の動画は、VRバージョンが販売されている人気FPSシリーズのトレイラーだ。FPSは一人称視点でプレイする関係から没入感が高く、VRの人気ゲームにはFPSタイトルが多い。だが、このSerious Samのようにゲームテンポの早いFPSでは特に「画面酔い」が発生しやすいという難点もある。
また、ハンドトラッキングコントローラーによって敵を狙うのはこれまでのゲームに無い操作体系だ。認識精度が高く、プレイヤーも操作に慣れているマウスに比べると射撃の精密性も下がってしまうだろう。
VR専用タイトルならば最初からゲームのテンポを遅めにしたり、強めのエイムアシストによって照準が敵に吸い込まれるようにすればこの部分の調整が可能だ。だが、非VRユーザともプレイできる作品となると調整が難しくなる。
ゲームのテンポそのものを変えることはできないし、VRユーザだけをテレポート移動にするわけにもいかない。大きなアドバンテージ(もしくはハンデ)になるような調整を行えば、ゲームバランスを壊してしまうだろう。
トレイラーでの動きや「非VRユーザとのプレイが可能」という情報から考えると、Payday 2でもトラックパッドを使ってSerious SamシリーズのVR作品のように自由にフィールドを移動できるようになるはずだ。
Payday 2自体が多くのユーザに愛される人気タイトルなので、きちんとプレイできる状態に仕上がればそれだけでVRでも多くの人がプレイする作品になるだろう。VR対応は、ヘッドセットを購入してPayday 2を離れていたゲーマーが復帰するきっかけになるかもしれない。
VR対応のベータテストは2017年のどこかで開始予定だとアナウンスされているが、対応プラットフォームについては明言されていない。映像ではHTC Viveで操作しているが、Oculus Touchでのプレイにも対応するのではないだろうか。
時期についても2017年中としか発表されていないので、続報待ちとなる。
参照元サイト名:Polygon
URL:https://www.polygon.com/2017/5/10/15614488/payday-2-vr-mode-free
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