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TOKYO, Nov 10, 2022 - (JCN Newswire) - 日本電気株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長 兼 CEO:森田 隆之、以下 NEC)とバージニア工科大学交通研究所(所在地:米国バージニア州、所長:Zac Doerzaph、以下 VTTI)は、AIベースの映像解析技術を活用して、交差点周辺のドライバーや歩行者、その他の道路利用者に対して、安全情報や警告を通知する共同実証を実施しました。本年6月から9月に実施した実証では、VTTIが保有するテストトラックの信号柱にカメラおよび映像解析用装置を設置し、収集した映像データから交差点内外の状況の分析を実施しました。今回実証したユースケースでは、運転手の危機察知後の一般的な反応時間よりも早い0.5秒以内に車両に警告を通知することに成功しました。
背景
交差点での死者数や重傷者数が多い米国バージニア州の各市・郡では、「Vision Zero(注1)」の方針が掲げられ、道路交通システムの高度化が求められています。こうした中、これまでNECが培ってきた人とインフラとモビリティをつなぎ協調させるための技術開発のノウハウとVTTIが行ってきた交通領域での先進的な取り組みをかけ合わせ、車両および歩行者に安全・安心を提供するための共同実証を行いました。
共同実証の概要
NECは、交差点周辺の車両や歩行者、自転車といった道路利用者を検出、分類、追跡できるAIベースの映像分析技術を提供しました。また、本技術と車両や歩行者に対して安全情報や警告を通知する C-V2X システム(注2)を統合することにより、インフラと車両が無線通信で情報のやり取りを行うインフラ協調型のモビリティサービスの実現性を評価しました。
NEC と VTTI は交通安全に関するユースケースとして、車両と歩行者(あるいは車両同士)の衝突予測、横断歩道歩行者検知、右左折車両検知などに対する効果を共同で評価しました。今回実証したユースケースにおいては、映像解析AIが車両と歩行者(もしくは車両同士)の衝突可能性を検知した後、0.5秒以内に車両に通知することに成功しました。これにより、一般的に1秒程度かかると言われている運転手の危機察知後の反応時間よりも早く警告を発することが可能となり、見通しの悪い交差点等で衝突の危険性をいち早く伝え、交通事故削減に役立つことが期待できます。
なお本件に対する、両社のコメントは以下のとおりです。
NEC スマートシティ事業推進部門海外事業統括部長 菊池晃治
本実証の結果は、最先端の AI ベースの映像分析ソリューションと C-V2X テクノロジーの組み合わせによって交差点周辺の車両や歩行者に対する安全・安心に寄与する社会的価値を生み出します。本実証で活用した技術は、ドライバーや歩行者の死角となり得るエリアに関する危険な状況を特定し情報を通知することが可能であり、NECは、本実証の結果を展開することで衝突事故や死亡者の減少、および道路インフラからの自動運転のサポートに貢献できると考えています。
VTTI Director of the Division of Technology Implementation Mike Mollenhauer
NECが目指すインフラ協調型モビリティのコンセプトは、交差点付近のインシデントを予測あるいは検出するために、専用網による高信頼性かつ低遅延の通信が必須であり、VTTIは、今回の実証はC-V2X技術を補完するとともに、交差点を通過する際に起こり得る交通に関する様々な危険を車両や歩行者などに知らせることによって道路上の安全性を向上できると考えています。VTTIは今回の実証結果を公道の交差点に適用するためにNECと協力していきます。
本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://jpn.nec.com/press/202211/20221110_01.html
概要:日本電気株式会社(NEC)
詳細は www.nec.co.jp をご覧ください。
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