TOKYO, Oct 26, 2022 - (JCN Newswire) - 当社はこのたび、World Business Council for Sustainable Development (持続可能な開発のための世界経済人会議)(注1)(以下、WBCSD)、オランダのコンサルティング会社Arcadis(注2)、およびイギリスの電力会社National Grid(注3)と共同で、当社の「Fleet Management Optimization(以下、FMO)」を活用したデジタルコラボレーションの実証を行いました。その結果、フリート事業者(注4)の電気自動車(以下、EV)充電によるCO 2排出量を15%削減できたことを確認しました。

本実証では、脱炭素交通の実現を目的に、EVに関するデータと、電力のグリーン度を表すカーボンインテンシティ(単位あたりのCO2排出量)のデータをFMOのシミュレーション技術を活用して掛け合わせることで、グリーン電力 (風力・太陽光発電など) が豊富な時間帯にEVを充電できるようサポートしました。

当社は、今後、本実証のように電力業界、フリート事業者といったさまざまな団体、企業との協業を通じてネットゼロ実現(注5)といったサステナブルな世界の実現を目指す「Fujitsu Uvance」のもと、豊かで持続可能な社会を実現する「Trusted Society」の取り組みを進めていきます。

実証の概要

WBCSDが推進する企業間データシェアリングによる脱炭素交通の一環として、当社は、WBCSD、Arcadis、およびNational Gridと、脱炭素交通実現に向けたデジタルコラボレーションの実証を行いました。

ネットゼロ達成に向けて、欧州では車両のEV化が進んでいますが、EVの充電は電力網への負担がかかります。そのため交通、エネルギーといった分野を超えたアプローチが必要となります。

本実証では、食品、飲料品などの配達車(EV)の運行・充電データと、電力のグリーン度を表すカーボンインテンシティなどのオープンデータを、当社のFMOにより掛け合わせ、分析を行いました。その結果、配達車の充電を、グリーン電力が豊富な時間帯に実施することで、フリート事業者のEV充電によるCO 2排出量を15%削減し、交通業界、エネルギー業界におけるネットゼロ実現に貢献できることを確認しました。このように当社は、今後も、CO2削減量などのエビデンスを示すことで、世界中の多くの企業に対してデータ共有および可視化の重要性への理解促進を目指すとともに、本実証の結果が電力需給バランスの社会課題解決への一助となることを期待します。

本実証の内容について、2022年10月27日(木曜日)に東京で開催される「WBCSD Council Meeting Tokyo 2022(会期:2022年10月25日~28日)」におけるブレークアウトセッションで発表します。また、本日WBCSDよりプレスリリースを発表しています。

今後の展望

当社は人や物、経済、社会の相互作用をデジタルに再現し、社会の実態を把握することで、多様で複雑化する課題の解決に向けた施策立案などを支援するソーシャルデジタルツイン(注6)の研究開発に取り組んでおり、今後は都市レベルでの事前検証を実行することにより、ネットゼロ達成に向けた取り組みを進めていきます。

また、今回のフリート事業者や物流業者向けの取り組みだけでなく、人の移動を支える交通サービス事業者への展開も視野に入れて、さらなるCO2排出量削減と物流・交通サービス領域全体の最適化に向けて取り組んでいきます。

本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2022/10/26.html

概要: 富士通株式会社

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情報提供元: JCN Newswire
記事名:「 富士通、脱炭素交通実現に向けたデジタルコラボレーションの有効性を実証