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TOKYO, Jul 19, 2019 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、新規抗タウ抗体E2814*1の最新データについて、2019年7月14日から18日まで米国カリフォルニア州ロサンゼルスで開催されたアルツハイマー病協会国際会議(Alzheimer's Association International Conference: AAIC)2019において発表しました。【ポスター発表番号:P4-696】
タウタンパク質が凝集し線維化する神経原線維変化は、アルツハイマー病(AD)の病理学的特徴のひとつです。タウ病変の拡散には、タウタンパク質が生体内で分解された微小管結合領域(MTBR)を含むフラグメントがタウ伝播種となり、脳内の異なる部位にタウ病変を拡散していくことが知られています。E2814は、このタウ伝播種となる微小管結合領域(MTBR)を標的とするよう特徴的に設計されており、神経原線維変化のさらなる脳内蓄積を防ぎ、病気の進行を抑制することが期待されます。今回、AD患者様における脳脊髄液(CSF)中のMTBRを含むフラグメントの定量化を検討しました。また、この定量法を用い、臨床試験においてE2814の標的であるMTBRを含むフラグメントへのE2814結合(ターゲットエンゲージメント)の評価法について検討しました。
本研究の結果、ヒトCSF中のMTBRを含むフラグメントの定量化が可能であることが確認され、AD患者様(64歳から84歳の白人、MMSE:13-26)では、健康成人(46歳から75歳の白人)と比較してCSF中のMTBRが顕著に増加していることが確認されました(p<0.0001)。さらに、CSF中のMTBRは、総タウ(R2=0.7811)およびリン酸化タウ(R2=0.8849)と良好な相関性を示し、かつ、リン酸化タウとの相関性が総タウとの相関性よりも高かったことから、MBTRがタウ病理の伝播因子である可能性が示唆されました。
AD患者様のCSFを用いたin vitro実験から、MTBRの大部分がE2814に結合することが確認され、さらに、サルを用いたin vivo実験において、CSF中でE2814と結合するMTBRを含むフラグメントがE2814の用量依存的に増加することが確認されました。これらの結果から、新規抗タウ抗体であるE2814が細胞外で薬剤標的であるMTBRを含むフラグメントを捕捉し、脳内から除去される可能性が示唆されたとともに、MTBRを含むフラグメントの定量は、臨床試験におけるターゲットエンゲージメントのバイオマーカーとなりうることが示されました。
当社は、アルツハイマー病/認知症領域分野における35年以上の創薬活動の経験を基盤に、包括的なアプローチによる創薬研究を通じて、認知症の予防と治癒の実現をめざしています。革新的な治療薬を一日も早く創出し、アンメット・メディカル・ニーズの充足と患者様とそのご家族のベネフィット向上に、より一層貢献してまいります。
本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://www.eisai.co.jp/news/2019/news201955.html
概要:エーザイ株式会社
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