DUMFRIES, SCOTLAND, Jan 20, 2017 - (JCN Newswire) - 20年前、イギリスのダイアナ元皇太子妃は地雷撲滅キャンペーンのためにアンゴラで地雷原の上を歩きましたが、HALO Trustによれば、今でも地雷や不発弾によって一般人が死傷し、アンゴラの他、世界の63の国と地域の開発を妨げています。

2016年9月には、ダイアナ妃の訪問したクイトの町の近くで、子どもが対戦車地雷を拾って帰り、家族8人が死亡するという事故がありました。ダイアナ妃の訪問した場所からわずか5 km離れたウアンボシティでは、迫撃砲の不発弾によって子どもひとりが死亡し、ふたりが手足を切断されました。

1997年のダイアナ妃のアンゴラ訪問によって、地雷被害者の窮状や地雷の無差別的な性質が、全世界に広く知られるようになりました。そして年末にはカナダのオタワで国際会議が開かれ、対人地雷禁止条約が締結されました。しかし条約による地雷の製造と輸送の禁止は大きな成功であったものの、HALOによれば、地雷除去への資金提供が大幅に増加しない限り、条約の掲げた2025年までに地雷のない世界を作るという目標は達成できない見込みです。

世界最大規模でもっとも歴史の長い地雷除去団体のHALOのスタッフは、1997年1月15日にダイアナ妃が歩いた地雷原の除去に参加しました。それ以来HALOは、アンゴラで92,000個以上の地雷、800か所の地雷原、162,000個のシェル、ミサイルおよび爆弾を破壊しました。ダイアナ妃が歩いた地雷原は現在、住宅地、工務店、小規模な大学や学校などのあるコミュニティとして栄えています。しかしまだすべきことはたくさんあります。アンゴラの多くの都市では地雷除去が行われましたが、人口の40%以上が住む農村部にはまだ非常に多くの地雷があります。HALOが作業を行っている8つの県の630か所に地雷原が残っており、国内にはおそらく1,000か所以上の地雷原が残っています。

ここ数年間で国際的援助が急激に減少したため、HALOも地方の地雷除去チームを1,200人からわずか250人に減らさざるを得ませんでした。現在、資金不足によって装甲車や専用設備などの機材は活動休止しています。訓練を受けた数百人のアンゴラ人地雷除去員は失業中です。一方、アンゴラで地雷や爆発物により死傷した人の合計は、23,000から80,000人と推定されています。推定に大きな幅のある理由は、アンゴラの面積が大きく長期間内紛が続いているため、信頼性の高い記録を保つ作業が難しいためです。

アンゴラでの地雷除去が遅々として進まない一方で、モザンビークではHALOなどの関連団体が22年間作業を行った結果、2015年にはついに地雷ゼロ達成を宣言しました。

HALO CEOのJames Cowanは次のように述べました。「モザンビークにおいて適切なコミットメントと決意によって何ができるかが示された今、世界がアンゴラに背を向けていることはできません。すべての人々が戦争残存物から自由になる権利があります。地雷除去は再生、発展および平和のための第一歩です。ダイアナ妃のアンゴラ訪問から20年経ったものの、いまだに地雷によって死亡や大けがをする子どもたちがいます。2017年は、この作業について再び注目を集め、活性化し、完了する年とします。世界が結集すれば、オタワ条約の目指す『地雷ゼロ』の世界が実現できます。」

64の国と地域が地雷や、クラスター爆弾や即席爆発装置(IED)などの不発弾に苦しんでいます。カンボジア、スリランカ、アンゴラ、アフガニスタンは世界でも特に地雷問題が深刻な国で、シリア、イエメン、イラクは現在の紛争でIEDが大量に使用され将来が危ぶまれています。 Landmine Monitorは先日、2015年に6,461人が地雷または他の戦争残存物によって死傷したことが確認されていると報告しました。2014年から75%増加しており、2006年の6,573人に続いて多い数字です。

James Cowanおよびダイアナ妃の案内をしたHALOスタッフとのインタビュー、画像およびインフォグラフィックスについては、Louise Vaughan (電話:0044 7984 203075、メール: louise.vaughan@halotrust.org )またはPaul McCann (電話:0044 7967 853217、メール: paul.mccann@halotrust.org )にお問い合わせいただくか、 https://www.halotrust.org/media-centre/ をご覧ください。

米国東部時間14:00以降は、Amy Currin (001.415.609.0696)までお問い合わせください。
www.halotrust.org

編集者向け注記:
1. HALO Trustによるアンゴラの地雷除去は、米国のPM/WRA部門と Swiss Development Cooperationからの支援を受けています。
2. HALO Trustは1988年に設立されました。その使命は、地雷や戦争残存物により危険にさらされている人の命を守り、元の生活に戻すための活動を主導することです。

Louise Vaughan
0044 7984 203075
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記事名:「 ダイアナ妃のアンゴラ訪問20年周年にあたり、HALO Trustが今も続く地雷による子どもの死亡について語る