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TOKYO, Oct 28, 2016 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役 CEO:内藤晴夫)は、このたび、当社が創製した経口デュアルオレキシン受容体拮抗薬 lemborexant(開発コード:E2006)について、軽度、中等度アルツハイマー型認知症(以下、AD)に伴う不規則睡眠覚醒リズム障害(Irregular Sleep-Wake Rhythm Disorder、以下 ISWRD)の患者様を対象とした臨床第II相試験を開始したことをお知らせします。本剤の開発は、Purdue Pharma L.P.(本社:米国コネチカット州、President and CEO:Mark Timney)と共同で実施しています。
ISWRDは概日リズム睡眠覚醒障害の一種です。通常、健康成人では24時間の間で昼夜交代に睡眠覚醒が繰り返されますが、ISWRDはそのパターンがくずれ、睡眠と覚醒がさまざまな時間帯に出現する病態で、認知症などの神経変性疾患と関連することが最も多いとされています。米国食品医薬品局(FDA)との事前協議において、ISWRDは一般的な不眠障害とは異なることが確認されています。現在、ISWRDを適応症とする薬剤は承認されておらず、高いアンメット・メディカル・ニーズが存在します。
202試験は、65歳から90歳の軽度、中等度ADに伴うISWRDの患者様約125人を対象とした、lemborexantとプラセボの有効性および安全性を評価する多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間比較試験です。主要評価項目として、プラセボに対する、lemborexantを4週間投与した最終週における睡眠効率および覚醒効率の改善をアクチグラムを用いて評価します。アクチグラムとは、手首に装着する非侵襲的なデバイスであり、数週間連続して概日リズムにおける睡眠覚醒パターンを計測することが可能です。
lemborexantの開発については、一般的な不眠障害の患者様を対象とした臨床第III相試験(304試験)も進行しています。304試験は、55歳以上の不眠障害患者様約950人(うち、少なくとも60%は65歳以上)を対象とし、lemborexantの有効性および安全性を評価します。更に、同適応症を対象とした臨床第III相試験を新たに3試験開始する予定です。
エーザイ・ニューロロージービジネスグループのチーフクリニカルオフィサー兼チーフメディカルオフィサーである Lynn Kramer, M.D.は、「lemborexantは、AD患者様の睡眠覚醒パターンの改善を目的とするISWRD治療薬としてファースト・イン・クラスを、不眠障害治療薬としてベスト・イン・クラスをめざして臨床開発を進めています。lemborexantを一日も早く世界の患者様にお届けし、ベネフィット向上に貢献できるよう努力します。」と述べています。
当社は、神経領域を重点疾患領域と位置づけ、新たな薬剤の開発に注力しています。lemborexantの開発研究を通じて、不眠障害に加えて認知症に伴う不規則睡眠覚醒リズム障害という新たなアンメット・メディカル・ニーズの充足と患者様とそのご家族のベネフィット向上に、より一層貢献してまいります。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
http://www.eisai.co.jp/news/news201678pdf.pdf
概要:エーザイ株式会社
エーザイ株式会社は、研究開発型のヒューマン・ヘルスケア(hhc)企業で、グローバルに研究・製品の開発・販売活動を行っています。エーザイは、神経・精神領域を含むインテグレーティブ・ニューロサイエンス、がん治療と支持療法を含むインテグレーティブ・オンコロジー、血管・免疫反応領域の3つの治療領域に活動を集中し、世界各地にある研究、生産、販売拠点を通じて、世界の患者様に貢献しています。エーザイ株式会社の詳細情報は www.eisai.co.jp をご覧ください。