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「僕は鹿児島で生まれ育ち、高校を卒業して初めて海外に行ったのが上海でした。中国語も話せない中、ホームステイをし、孤独を感じていたころを思い出し、そんな思い出深い場所でこのような栄誉ある機会を頂き、とても感慨深く、映画作りを続けてきて良かったと思いました。この作品をたくさんの方に観て頂き、心が救われたり、少しでも人生の活力になったら嬉しいです。」
とコメント。
また、プロデューサーの小川夏果氏は、
「2019年に同じ北京電影学院へ1年留学し、そこで伊地知監督と出会い、映画“郷”の制作が始まりました。当時監督は21歳、2020年12月に鹿児島でクランクインし、学生インディペンデント作品としてどこまでできるかの挑戦でした。運よくドイツ製機材メーカーARRI社のサポートプログラムに選ばれ、スポンサーシップを締結してもらうことができ、鹿児島県内の様々な場所で1年間かけて日本の四季を追い撮影することができました。命の尊さをテーマにした”命を見据えた映像美”は私自身もお気に入りで、たくさんの方に観てもらいたいです。自然にこだわり、キャストにこだわり、制作に時間はかかりましたが諦めずに監督のこだわり抜いた結果が、このような形として評価されて何よりも有難く、ご協力下さった方々には感謝してもし尽せません。」
と語っている。
【あらすじ】
憧れの野球部に入ったガクはプロ野球を目指し練習に励むが、先輩道添から目の敵にされ理不尽な虐めに遭う。
野球の道を閉ざされ居場所を失い、心に深い傷を負ったガクだったが、子どものころによく遊んでいた幼馴染リュウと再会し、幼少期を思い出す。
あのころ自分は何を感じていたかと自分に問いかける。
本作は、命の尊さをテーマに、日本の詫び寂びの精神とセンス・オブ・ワンダーを表現し、これらの感性が社会生活における鬱屈やストレスから人々の心を癒す大きな力を持っていると信じ製作された作品となっている。
【スタッフ】
監督・脚本・編集:伊地知拓郎(Takuro Ijichi)
プロデューサー:小川夏果(Natsuka Ogawa)
上海国際映画祭:https://www.siff.com/