何かに取り組み出すとき、最初から諦めることを考えている人なんていません。その気持ちを忘れず、脇目も降らずにゴールだけを目指すことが大切です。では、途中で不安になったら…、諦めたくなる気持ちが芽生えたら…。ゴールへ突き進むときに必要な心構えについて考えます。【週刊SUZUKI #75】

自身を成長させるためには、行動を起こすことが何より大切です。しかし行動を起こしたものの、途中で諦めたり意欲を失ったりするケースは少なくありません。せっかく行動しても、途中でその歩みを止めてしまえば意味がなくなります。いくら行動しても、中途半間に終われば成長も見込めません。

一度行動し出したら、迷わずに突き進むべきです。中には「動き出したものの、なかなか上手くいかない」などと、不安に思うこともあるでしょう。しかし、そんな考えに振り回されてはなりません。行動したら最後まで全力で走り抜く。この思いを貫き通すことだけを考えるようにします。

周囲の同僚が楽しく仕事に取り組む中、「どうして自分だけがこんなに辛い思いをしなければならないのか」と思うこともあるでしょう。辛い仕事を投げ出し、自分も同僚と一緒に楽しく仕事をしたいと考えることもあるでしょう。しかし、周囲のことは一切気にしないでください。自分のゴールだけをただ見続けてください。走り抜けることだけを考えてください。この思いが行動に価値をもたらします。

周囲と自分を比較しないようにすることも大切です。誰がどんな仕事をしているか、どれだけ大変な仕事をしているかなど、どうしても周囲が気になってしまいますが、気にすべきではありません。もしどうしても比べたいなら、昨日の自分を対象にしてください。昨日の自分と比べて、今日の自分はどれだけ辛い仕事をこなしているか、昨日よりどれだけ成長したのかと、自分が取り組んできた行動のみを評価してください。そのとき、きっと自分が徐々に成長していることに気付くはずです。その達成感が、明日以降のモチベーションとなります。その姿勢が、自身を前進させる活力となるのです。

スタートしたら、目指すのはゴールのみです。初めから棄権することを考える人なんていません。「行動を起こす」という言葉にはこんな覚悟が含まれていることを自覚すべきです。脇目も振らずにゴールだけを見続ければ、必ず多くの教訓を得られます。棄権したら得られない経験も積めます。ゴールしたときに得られるこれらの糧が、スタート時の頼りない自分を一回り成長させてくれるのです。

筆者プロフィール

鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。 99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。 2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。 グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。 16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。他に、日本オムニチャネル協会 会長、SBIホールディングス社外役員、東京都市大学特任教授を兼任。

情報提供元: DXマガジン_テクノロジー
記事名:「 行動を始めたら脇目も振らず、ゴールを目指せ!