絶体絶命…。仕事ではこんなピンチがいくつもあります。では、ピンチに直面したとき、どう乗り越えるべきか。どんな姿勢で立ち向かえばよいか。仕事で窮地に追い込まれたときの受け止め方、ピンチから逃げないために一番大切なことについて考えます。【週刊SUZUKI #48】

「スケジュールが急遽変更し、企画書を急ぎで仕上げなければならなくなった」「悪天候の影響で、指定時間までに顧客先へ商品を届けられないかもしれない」。仕事ではこうしたトラブルがつきものです。自分にミスがなくても、担当者として最後まで責任を果たさなければならない局面は多々あります。

こんなとき、多くの人があたふたしがちです。焦るあまり、パニックになる人さえいます。しかし、こうした“最大のピンチ”こそ“最大のチャンス”と受け止めるべきです。

なぜピンチがチャンスになるのか。それは、ピンチをどう乗り切ったのか、どう打開したのかという経験が、自分を成長させるチャンスになるからです。つまり、ピンチなしに人は成長しません。ピンチを自身で解決しようと取り組まなければ、貴重な経験さえ積めないのです。

ピンチをチャンスに変えるために一番大切なのは、自分が成長する機会であると前向きに受け止めることです。「ミスしたらマズい」「上司に怒られる」などと失敗を恐れて委縮しては、正しい判断も正しい行動もできません。ピンチと冷静に向き合い、積極的な対策を打ち出せるようにすべきです。その行動力が事態を打開するきっかけとなります。さらに、行動して対処したことが経験として蓄積され、以後のピンチで役立つようになるのです。

とはいえ、ピンチはピンチです。正しい判断と正しい対処をしなければ、取り返しのつかない事態を招きかねません。一人で打開できなければ、周囲の仲間とともに乗り切ることも必要です。日頃から周囲とのチームワークを深め、協力的な関係を築いておくこともチャンスに変えるためには必要です。

困難な局面を迎えたとき、ぜひピンチを楽しんでください。楽しくポジティブな姿勢が必ずチャンスを呼び込みます。まずは目の前のピンチと向き合ってください。逃げずに全力で打開策を練って行動してください。その積み重ねが成長を促します。ピンチを恐れることなく一歩を踏み出せるかどうか…。その一歩が、あなたを成長させるかどうかのターニングポイントとなるのです。

筆者プロフィール

鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。 99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。 2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。 グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。 16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。 デジタルシフトを目指す企業の支援を実施している。SBIホールディングス社外役員、日本オムニチャネル協会 会長、学校法人電子学園 情報経営イノベーション専門職大学 客員教授を兼任

情報提供元: DXマガジン_テクノロジー
記事名:「 仕事のピンチを楽しみ、最大のチャンスに変えよ!