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アントレは2024年8月30日、自社の社員37人を対象にしたリスキリングの調査結果を発表しました。リスキリングの実施状況や具体的にどんなことを学んでいるのかなどを聞いています。
アントレが社員向けに実施するリスクリング支援制度を活用したかを聞いた結果が図1です。なお同社は、スキルアップにつながるリスキリング費用として社員一人あたり年間10万円まで支援しています。
結果は、「はい」と答えた割合が50.0%。「いいえ」は31.3%、「期間内に活用予定」は18.8%でした。「はい」と「期間内に活用予定」を合わせると、約7割の社員が支援制度を活用する(活用する予定)であることが分かります。
では支援制度をどんな用途で使っているのでしょうか。利用目的を聞いた結果が図2です。
「スクール(ビジネス・専門スキル等)の受講」「有料セミナーの受講」「仕事に関連する書籍購入」と答えた割合がもっとも多く、ともに31.3%です。そのほか、「資格取得」が18.8%、「大学授業料の一部」が6.3%でした。なお、「仕事に関する書籍購入」と答えた人の約6割が、「スクール(ビジネス・専門スキル等)の受講」と併用して支援制度を活用していました。
リスキリングに取り組む人はどんな分野を学んでいるのでしょうか。学んでいる内容と職種別に見たときの内容を聞いた結果が図3です。
もっとも多いのは「マーケティング」で37.5%でした。2位は「Webデザイン」で25.0%、3位は「マネジメント」「ライティング・編集」「営業スキル(コミュニケーションなど)」「財務・経理・会計」「動画編集」が同率で12.5%でした。
「営業」と「企画」の職種別にリスキリングの内容を聞いたところ、リスキリングに取り組む営業職の社員全員が「マーケティング」を学んでいます。一方、企画職の社員は「Webデザイン」「ライティング・編集」「動画編集」を学ぶ割合が高くなっています。
リスキリングに取り組む目的についても聞いています(図4)。
もっとも多かったのは「現職に役立つスキルアップ」で56.3%でした。「今後のキャリア構築に向け現職で学べない知識の習得」(37.5%)、「現在の業務の効率化のため」(31.3%)と続きます。現在の仕事に役立つスキルを身に付けようする人が多い一方、現在の仕事以外の選択肢を見据えてリスキリングに取り組む人も少なくないようです。
スキルを習得するまでに費やした時間を聞いた結果が図5です。習得したスキルを現職で活かせているかも合わせて聞いています。
スキル習得にかかった時間でもっとも多いのは「50時間~100時間未満」(31.3%)でした。2位は「10時間未満」で25.0%、3位は「10時間~50時間未満」で18.8%でした。75.1%の人が100時間未満でスキルを習得していることが分かります。
一方、習得したスキルを「生かせている」と答えた割合は60.0%で、半数以上の人がスキルを仕事で役立てていることが分かります。「生かせていない」は13.3%にとどまり、多くの人がリスキリングに取り組むことで何かしらの成果を上げていることが窺えます。
執筆:熊谷仁樹