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Webマーケティングの広告運用における重要な変化が訪れている中、広告効果測定プラットフォーム「アドエビス」を提供するイルグルムが実施した調査結果が注目を集めています。
2024年7月、Google Chromeが3rd Party Cookieを廃止するとの方針変更が発表され、Cookie規制はWebマーケティング業界には大きな影響が及ぶと予測されます。Cookie規制によって、特にユーザー行動の追跡精度が落ちることが懸念されており、それに伴い広告効果測定の重要性が増しています。このような背景の中、広告運用担当者たちがどのような対応を考えているのか最新動向を明らかにするため、実態調査が行われました。
調査の結果、220名の広告運用担当者のうち、約8割が「Google Analytics 4(GA4)などの無料の分析ツールや各媒体の管理画面のみでは、3rd Party Cookie規制対策が不十分だと思う」と回答しました。「非常にそう思う」との回答が28.1%、「ややそう思う」が51.4%という結果が示され、計79.5%の担当者がこの問題に強い懸念を持っていることが可視化されました。このことは、今後の広告運用戦略において、より効果的なツールや施策が必須であることを示唆しています。
さらに、無料ツールや媒体管理画面の使用のみでは不十分だと考える理由については、「広告効果測定の精度が下がる可能性があるから」との意見が59.4%を占めました。他にも「クロスデバイス/ブラウザでのユーザー行動把握が難しくなるから」(58.9%)や「リターゲティング広告の効果が低下する可能性があるから」(53.1%)といった懸念が挙げられています。特にクロスデバイスでのユーザー行動の把握が難しくなることは、今後のマーケティング戦略において大きな障壁となり得ます。
その中で、Cookie規制下でのマーケティング施策において特に重要視されているのは、「マーケティング施策の効果を正しく把握する計測環境」だと、多くの担当者が回答しています。68.1%がこの項目に同意し、具体的なKPIの設定や顧客からのフィードバック収集の重要性も合わせて指摘されました。このような計測環境を確立することで、企業はより確実なデータに基づいた判断が可能となるでしょう。
調査に参加した70.1%の担当者が、3rd Party Cookie規制対策を今後も意識的に実施すると回答しています。これは、Googleからの方針変更があったにもかかわらず、企業が規制対策において高い意識を持っていることを示しています。今後の広告運用においては、これまでの手法にとらわれず、柔軟で新しい視点からのアプローチが求められるでしょう。
本調査を通じて、3rd Party Cookie規制が広告運用に及ぼす影響や、担当者たちの強い意識が明らかになりました。企業にとって、今こそ新たな広告効果測定ツールへの移行を検討する時期です。このことは、将来的な成長に直結する重要な要素であり、進化する広告運用環境において必要不可欠な取組みの一つとなるでしょう。
Webマーケティングの担当者たちは、この決定的な変革に向けた準備を整え、正確なデータに基づいた戦略を展開することで、競争力を高めていく必要があります。
【関連リンク】
株式会社イルグルム
https://yrglm.co.jp/
プレスリリース
https://yrglm.co.jp/release/10688/
執筆:小松由奈