家庭の支出の約80%に大きな影響を持つ女性の消費行動に着目した最新のマーケティングインサイトが、日本オムニチャネル協会の「ビヨンドEC分科会」で共有されました。

女性の支出行動は、年齢や収入といった単純な属性だけでなく、ライフステージや家族構成、心理状況によって大きく変化します。例えば、30代で高収入でも幼い子どもがいる場合は、自分への投資より家族のための支出を優先する傾向があります。こうした「精神的なお金の配分」が購買行動の背景にあるのです。

女性の消費が感情や人間関係、家族の幸福と深く結びついています。男性が価格や機能を重視する傾向に対し、女性は「誰かのために買う」「共感できるか」「家庭でどう役立つか」といった視点で購買を判断します。また、女性は贈り物を多くし、誕生日や季節の行事といった“体のカレンダー”に沿った購買サイクルも持っています。こうした行動は、単なる数字の分析だけでは見えにくい「感情に基づく消費行動」と言えます。

日本オムニチャネル協会のビヨンドEC分科会では「女性を単なる属性やターゲットとして扱う時代は終わった」との意見が多数。今後企業に求められるのは、女性の多面的な生活や感情に寄り添い、それを反映した商品やサービスを提供することです。見えにくくとも確実に市場を動かす女性の力が、これからの企業の未来を左右すると言えるでしょう。

日本オムニチャネル協会
https://omniassociation.com/

情報提供元: DXマガジン_テクノロジー
記事名:「 家計の80%の支出を決める女性は何を基準に購入しているのか?男性視点では見えない消費行動