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生成AIの導入が進む中、実際の業務利用は全体の35.8%に留まっていることが明らかになりました。特に、20代の約6割が利用する一方、50代はわずか3割の活用にとどまっています。
この世代間のギャップは何を意味するのか、実態を探ります。
世代間の明暗
最近、株式会社カオナビが行った調査によれば、生成AIを業務で活用する人の割合は全体の35.8%でした。この数字は、生成AIが話題となり、多くの企業で導入が進む中でも、実際の業務に落とし込まれている事例は限られていることを示しています。
特に目を引くのが世代別の活用状況です。20代の約6割(60.9%)が業務に生成AIを利用しているのに対し、50代ではわずか3割。年齢が上がるにつれ、その活用率は徐々に低下しています。このギャップは、技術に対する理解度や興味の差を反映しているのかもしれません。
不安感の根底
興味深いのは、生成AIの使用頻度が高い人ほど、「AIによる人材の置き換え」に対して強い不安を抱く傾向があることです。調査では、ほぼ毎日生成AIを使用している人の40.9%がこのように感じていると回答しました。一方で、全体の平均はわずか15%です。このことから、生成AIの利用が進む一方で、働き方の変化に対する懸念が色濃く残っていることが伺えます。
活用シーンと必要な支援
業務における具体的な活用シーンとしては、メールなどの文章作成が最も多く、次いでリサーチやアイデア出しが挙げられました。しかし、提案書や議事録の作成といった高い付加価値を持つ業務では、活用率が1割未満にとどまっており、生成AIの発展を受けても実践現場では限界があると言えるでしょう。
今後、この生成AIを安心して活用するためには、セキュリティ対策や運のガイドライン整備、教育・研修の重要性が増しています。企業が求める支援として最も多かったのは、これらのセキュリティ対策(44%)や運用ガイドラインの整備(42.5%)でした。
詳しくは「株式会社カオナビ」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部